【ライコウ横浜店ブログ】

東京都よりミニ ハッチバック(F56)のお客様にご来店いただきました。
おクルマは、2014年のクーパーS(COOPERS)になります。

今回は、LEDヘッドライト点灯異常の修理作業を承りました。

LEDヘッドライト点灯異常の修理作業

おクルマに装着されているLEDヘッドライトを、他のLEDヘッドライトへ交換してからエラーが出るようになったというご相談です。

前期モデルのLEDヘッドライトは経年劣化で黄ばみなどの症状で、他のLEDヘッドライトへ交換されるケースが増えてきました。

ただ、前期モデルのLEDヘッドライトには種類があります。

コーナーリングライト付LEDヘッドライトとコーナーリングライト無LEDヘッドライト。
この場合はヘッドライト内がグレーかブラックかで容易に判断できます。

もう一つはヘッドライト内LEDの冷却方式の違いです。
冷却方式がファンタイプと放熱板タイプです。
これはヘッドライト内部の話になりますので、ヤフオクなどで中古LEDヘッドライトを調達する場合はわからないと思われます。

ファンタイプと放熱板タイプは車両製造年月で異なってきます。
2015年6月製造以前はファンタイプ
2015年7月製造以降は放熱板タイプ

現物のLEDヘッドライトを覗いてみるとファンなのか放熱板なのかは判断できます。

今回の車両は2014年7月製造で調達されたLEDヘッドライトは2015年7月製造以降の放熱板タイプ。

ここで不整合が起こるんです!

そこで、LEDヘッドライトのECU(FLE)を放熱板仕様へコーディング。

それもそのはずで、車両のプログラムバージョンはF056-14-07-504なので、放熱板仕様になったF056-15-07-500以降のデータがFLEにはインストールされていないからです。

そこで、プログラムバージョンアップです。
車両全体をプログラミングするのではなく、FLEモジュールのみ最新データへプログラミングを実施。

それからFLEのみコーディング。
すると、エラーが消え、ヘッドライトは安定発光するようになりました。

警告灯やエラーメッセージが表示されることなく、ロービーム及びハイビームが安定発光するようになりました。

製造年月による車両仕様の違いなどを熟知していないと原因すら掴むことのできないトラブル。
ISTA診断機だけでは判断できない不具合は、今までの経験値が非常に重要だと感じています。
なので、ISTA診断機の結果だけで修理を行なう手法の正規ディーラーでは、アッセンブリー交換による高額修理や原因不明で長期預かりになったり、社外品やコーディングへ責任転嫁している現状が浮き彫りとなってます。