
BMW 5シリーズセダン(F10)で運転席側ヘッドライトが点灯しない不具合が発生。
原因は水分混入によるTMS(ヘッドライトコントロールモジュール)の故障でした。
BMW純正TMSを交換後、コーディングによる初期化とLED学習を実施し、無事に正常復旧。
F10/F11で多発する「あるあるトラブル」への対策として、コーキング処置や純正部品の使用を推奨しています。

車両情報
車種 | BMW 5シリーズセダン ( F10 ) 523i |
初年度登録 | 2015年 |
都道府県 | 神奈川県 |
作業内容
運転席側ヘッドライト点灯不良修理作業
よくあるトラブル!ヘッドライト内部への水分混入
F10/F11の5シリーズで頻発しているトラブルが、ヘッドライトへの水分混入によるTMS(ヘッドライトコントロールモジュール)の故障です。
主な症状
- 「アダプティブヘッドライト異常」
- 「ヘッドライト光軸調節異常」
- 「右フロントライト装置異常」
- リングライトが点灯しない
- ヘッドライトが左右に動作しない
📷【警告メッセージが表示されたメーターパネル】





原因はTMSの水没故障
ヘッドライトユニットの下部に水が溜まることでTMSが水没し、制御不能になります。
このTMSは、ヘッドライトのリングライト制御や光軸調整、アダプティブ機能を司る重要な部品です。
BMW純正TMS交換後、初期化とLED学習を実施
お客様ご自身でBMW純正のTMSへ交換された状態でご来店されましたが、交換しただけでは正常動作しません。
TMSは、以下の作業を行なうことで初めて使用可能になります。
- コーディングツールでTMSの初期化
- 専用診断機にてLEDの学習作業
📷【専用診断機にてLEDの学習作業】





これらの手順を踏んで、ヘッドライトが無事正常に点灯・可動するようになりました。
📷【LEDを学習させて無事正常に点灯】





社外製TMSは要注意!
TMSは社外製も多数出回っていますが、装着しても車両が認識しないケースが非常に多いです。
結果として、「安物買いの銭失い」となるリスクが高いため、基本的にはBMW純正品の使用を強く推奨します。
※ただし、2024年10月からライコウ所有のF10 523iにて、動作確認済みの社外TMSを検証中。現時点で不具合は発生していません。
今後のトラブル防止策:ヘッドライトのコーキング処置
TMS交換だけでは根本的な解決にならず、再発防止のためには水分混入対策も必要です。
ヘッドライトのコーキング処置を行なうことで、水分侵入を抑制できます。
まとめ
- F10/F11のヘッドライト不具合の原因は「TMSの水没故障」が大多数
- TMS交換後は、コーディングとLED学習が必須
- 純正TMSの使用が無難で、社外品は慎重に選定を
- コーキング施工で再発リスクの軽減が可能
BMW 5シリーズのヘッドライト不具合でお困りの方は、実績多数のライコウへぜひご相談ください!