クラシックミニのピストンをドライアイス洗浄

ミニホリックさんが持ってきたクラシックミニのピストンをドライアイス洗浄してみました。
ピストンの洗浄は時間と手間が掛かる作業なのですが、ドライアイス洗浄がどのくらいの威力を発揮してくれるのか?
そんなテストの意味も踏まえてドライアイス洗浄を行なってます。
結果は堀川さんも驚く内容となってくれました(^^)/

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クラシックミニのピストンをドライアイス洗浄

ドイツ製のドライアイス洗浄機

ドイツ発祥のグリーンテック社が製造しているドライアイス洗浄機。
今までのドライアイス洗浄機は大型の機械で、主に工場などで使われてきました。

それからドライアイス洗浄機の小型化が進み、持ち運びが可能なサイズへと進化したことによりカーディテーリング業界や商業施設の清掃などで使えるようになりました。

ライコウが導入したドライアイス洗浄機も持ち運びが可能なサイズです。

冷やして剥がす!ドライアイス洗浄機

冷やして剥がす!ドライアイス洗浄機

ドライアイス洗浄機の大きな特徴は、ドライアイスの特徴を活かした洗浄方法です。

-79℃のドライアイスを汚れている箇所へ吹き付けて、固体から気体へと昇華する力で汚れを剥がします。

サンドブラストのような研磨するといった仕組みではないので洗浄対象物に傷を付けません。

2つの剥離の原理

ドライアイス洗浄の大きな特徴である2つの剥離の原理をご紹介します。

まずは、熱収縮力です。

ドライアイス洗浄機のノズルからエアーと少量のドライアイスが高速噴射されます。
-79℃のドライアイスが汚れに付着して瞬間冷却、洗浄物は常温を保とうとするので、温度差で汚れにクラックが発生しもろくなります。

次に体積膨張力です。

もろくなったクラックの隙間にドライアイスが次から次へと入り込んできます。
ドライアイスは固体から気体へと白い煙になり無くなります。
この昇華時に約750倍の体積膨張が発生して、汚れなどの付着物を剥がしとります。

汚れなどの付着物が一瞬で剥がれます

熱収縮力と体積膨張力が発生するのは約3秒以内のため、汚れなどの付着物は一瞬で剥がれてしまいます。

そして、水分や洗剤などは一切残らないのが最大の特徴です。

ただ、高圧水洗浄やサンドブラストのような圧力やブラスト力はありませんので、染み込んだ汚れや張り付いてしまっている汚れは取り切れません。

しかし、オイルやグリスなどへの脱脂力は強力なのと、手が入りづらいところの洗浄には効果を発揮します。

クラシックミニのエンジンピストンをドライアイス洗浄

クラシックミニのエンジンピストンをドライアイス洗浄してみました。

京都のミニホリックさんにドライアイス洗浄したいパーツを持って来て!!

ってお願いしたら、クラシックミニのエンジンピストンを持って来てくれました。

クラシックミニのエンジンピストン

ピストンにカーボンが付着した状態です。

ピストンにカーボンが付着した状態
ピストンにカーボンが付着した状態

クラシックミニのオーバーホール時にはピストンのカーボン除去は必須のメニューでして、通常は洗浄液に1週間程度漬け込んでからブラシを使ってカーボンを取り除く作業らしいです。

時間と手間が掛かる作業になりますのでドライアイス洗浄で何処まで取り切れるか?

約1分程度ドライアイス洗浄してみました。

約1分程度ドライアイス洗浄

ピストンに付着していたカーボンがかなり取り除けてます。

約1分程度ドライアイス洗浄

ピストン側面のカーボンもほぼ無くなりました。

約1分程度ドライアイス洗浄

赤錆も見事に除去出来ています。

ちなみに今回持って来ていただいたピストンは洗浄液に漬け込んで無い状態です。

クラシックミニのエンジンピストンをドライアイス洗浄

これだけカーボンが除去できていれば合格みたいです(^^)/

わずか1分程度でこれだけキレイになってくれました。

これにはミニホリックさんもビックリ(゚д゚)!

1週間程度洗浄液に漬け込んで、それからブラシで擦ってという作業が大幅に短縮できたんです。

ドライアイス洗浄はブラストではありませんのでピストンを削ることは一切ありませんので、エンジン内でピストンとのスキマができるなんてこともありません。

ドライアイス洗浄の能力の高さを改めて感じさせられました。