ミニ クーパー(F55) SASを追加してアクティブクルーズコントロールを後付装着

前の車に追従していく装置を後付けして欲しいというご依頼をいただき、アクティブクルーズコントロール(ACC)を取り付けました。
アクティブクルーズコントロールを動作させるためにSASというECUを追加し、ハンドルのスイッチを交換。
そして、配線作業とコーディング施工で前車追従走行が実現します。
設定している速度の範囲内で前車との車間距離を保って走行してくれます。

ミニ クーパー(F55) SASを追加してアクティブクルーズコントロールを後付装着

車両情報

車種ミニ ハッチバック ( F55 ) LCI クーパー ( COOPER )
初年度登録2019年
都道府県大阪府

SAS追加の純正アクティブクルーズコントロール ( ACC ) 後付装着

アクティブクルーズコントロール ( ACC )

アクティブクルーズコントロール ( ACC )とは、レーダー・センサーがたえず道路を走査し、クルマの速度を調整して前車との距離を維持します。再び道路がすくと、システムが自動的に加速させます。

このアクティブクルーズコントロール(ACC)ですが、F系ミニ(F54/F55/F56/F57/F60)では、フロントカメラのみで制御しています。

F系ミニでは、フロントカメラのみで制御するアクティブクルーズコントロール(ACC)
F系ミニでは、フロントカメラのみで制御するアクティブクルーズコントロール(ACC)
F系ミニでは、フロントカメラのみで制御するアクティブクルーズコントロール(ACC)

アクティブクルーズコントロール ( ACC )が動作するためのECUは【 SAS 】と呼ばれるコンピューターのことで、この【 SAS 】が標準装備されている車両であれば、アクティブクルーズコントロール ( ACC )用のスイッチ装着とコーディング施工でアクティブクルーズコントロール ( ACC )が動作いたします。

【 SAS 】と呼ばれるコンピューター

【 SAS 】が標準装備されていない車両では、アクティブクルーズコントロール ( ACC )用のスイッチ装着と【 SAS 】の装着とコーディング施工でアクティブクルーズコントロール ( ACC )が動作できます!!

【 SAS 】と呼ばれるコンピューター

純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )取付作業

まずは、ステアリングに取り付けられているマルチファンクションスイッチをアクティブクルーズコントロール用に交換します。

ステアリングを車両から外して、マルチファンクションスイッチを交換します。

純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )取付作業

マルチファンクションスイッチをアクティブクルーズコントロール用に交換してからステアリングを車両に戻します。

純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )取付作業

続いては、SASというECUを車両へ取り付けます。

事前にライコウで製作しているレトロフィットハーネスにて配線作業を行ないます。

ライコウで製作しているレトロフィットハーネスにて配線作業
ライコウで製作しているレトロフィットハーネスにて配線作業

スイッチ交換と【SAS】の配線作業が完了した後で、コーディング施工を行ないますとアクティブクルーズコントロールの設定は完了です。

ストップアンドゴー ( STOP&GO )機能も動作するように設定しています。

純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )動作チェック

ミニ ハッチバック ( F55 )を走行させて、時速30km/hでアクティブクルーズコントロール(ACC)のスイッチを押すことで、アクティブクルーズコントロール(ACC)が動作を始めます。

時速30km/hでアクティブクルーズコントロール(ACC)のスイッチを押す

前方の走行車両に近づいていきますと、メーター内に車両を認識したと知らせるアイコンが点灯します。

時速30km/hでアクティブクルーズコントロール(ACC)のスイッチを押す

前方を走行する車両との車間距離を保ちながら、設定した速度の範囲内で追従走行をしてくれます。

赤信号が点灯している交差点に近づき、前方を走行している車両が速度を落としていきます。

前方を走行している車両が速度を落とす

そして、時速0km/hで停止しました。

前方を走行している車両が速度を落とす

信号待ちなどで3秒以上停止した際、車両は待機モードに入ります。

前方を走行している車両が速度を落とす

待機モードに入った場合、設定速度の部分がアンバー色に変化します。

時速0km/hの完全停止状態の時で、自らがブレーキペダルを踏んでなくても車両のブレーキライトは点灯してくれています。

待機モードに入ると、青信号に変わって前方の車両が進みだしても追従走行してくれません。
RESボタンを押すことで再追従して走行をはじめます。

この機能がストップアンドゴー ( STOP&GO )になります。

念には念をってことで、じっくりと試走を繰り返して、動作に問題無いことを確認しております。

純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )動作チェック
純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )動作チェック
純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )動作チェック
純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )動作チェック
純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )動作チェック

長距離ドライブや渋滞時に大変役立ってくれるアクティブクルーズコントロール ( ACC )がバッチリ動作してくれました。
ドライブ時の疲労軽減に効果を発揮してくれますよっ。

アクティブクルーズコントロール ( ACC )をフロントカメラのみで制御する車両は、BMW 2シリーズアクティブツアラー ( F45 ) / BMW 2シリーズグランツアラー ( F46 ) / BMW X1 ( F48 ) / BMW X2 ( F39 ) / ミニ ハッチバック ( F55 / F56 ) / ミニ コンバーチブル ( F57 ) / ミニ クラブマン ( F54 ) / ミニ クロスオーバー ( F60 )になります。

純正アクティブクルーズコントロール ( ACC )後付装着に関してのご留意事項

2022年よりメーカーオプション後付装着の価格を含めて、価格の見直しを行なっております。
為替相場が円安で、コロナの影響で送料が高騰したり、部品自体の価格改定があったりしている状況ですので、なにとぞご理解いただけますようお願い申し上げます。

また、以前にブログなどに記載している価格があるかもしれませんが、現時点での価格は都度お問い合わせをお願いいたします。

ライコウで所有しているF45で2017年8月にアクティブクルーズコントロール(ACC)後付してから約110,000km以上走行して思ったことですが、F系ミニ( F54 / F55 / F56 / F57 / F60 )では、フロントカメラのみで制御していますので、BMWの他車種のアクティブクルーズコントロール ( ACC )と比較しますと弱点があります。
F系ミニ( F54 / F55 / F56 / F57 / F60 )では、ミリ波レーダーでの制御は無く、フロントカメラのみで制御しているため、カメラで認識できない状況の場合はアクティブクルーズコントロール ( ACC )が動作してくれません。

例えば、西日などの逆光や降雪などの視界不良時、メッキパーツをまとったトラックの後ろを走行しているときにはアクティブクルーズコントロール ( ACC )が突然解除されてしまいます。

この現象は、F系ミニ( F54 / F55 / F56 / F57 / F60 )ではアクティブクルーズコントロール ( ACC )の標準装着、後付装着に限らず起こりえる症状ですので、あらかじめご留意いただければと思います。

【 SAS 】追加によるアクティブクルーズコントロール後付け装着ですが、ディーラー作業でプログラムのバージョンアップが実施されてしまった際、ライコウでの再設定作業が必要になる場合がございます。その際の再設定費用は無償対応させていただく予定です。
本来ですと、【 SAS 】追加の他に、コンピューター交換やセンサー交換が必要で、部品代が高額になります。その部品は交換せずにアクティブクルーズコントロール ( ACC )の後付装着を実現させ、装着費用を極力抑えさせていただいております。

最後に当然のことと思いますが、ご注意事項を説明させていただきます。
・運転者には通常の安全運転の義務があります。運転時は常に先行車との車間距離や、周囲の状況、運転環境に注意して必要に応じてブレーキペダルを踏むなど、安全運転に努めてください。
・アクティブクルーズコントロール ( ACC )に頼った運転は、絶対に行なわないでください。
・わき見運転やぼんやり運転など運転者の不注意を防止したり、悪天候時の視界不良下での運転を支援するものではありません。
・アクティブクルーズコントロール ( ACC )は、あらゆる状況下で衝突を軽減したり、作動したりするものではありません。
・アクティブクルーズコントロール ( ACC )の認識性能・制御性能には限界があります。各機能の警告を必ず参照の上、正しくご使用ください。誤った使用をすると、適切に制御が行なわれず、思わぬ事故につながる恐れがあります。