ディスプレイがNO SIGNAL表示になってしまってるミニ クーパー。
ヘッドユニット交換でご依頼いただいてましたが、別に原因があることを見つけ出し、ヘッドユニットは交換せず別の部品を交換して修理いたしました。
ディスプレイのブラックアウトやNO SIGNAL表示の原因はヘッドユニットとは限りません。
培った経験で得た情報やスキルを駆使して短時間で正しい修理をさせていただき、今回は2時間程度で修理作業が完了できました。
車両情報
車種 | ミニ ハッチバック ( F56 ) クーパー ( COOPER ) |
初年度登録 | 2015年 |
都道府県 | 栃木県 |
ディスプレイがNO SIGNAL表示になってしまうトラブルを修理
BMW&MINIのヘッドユニットは突然故障します
iDrive画面に地図や設定情報などを表示させる役割を担っているヘッドユニット。
現在、BMW & MINIでは第9世代のヘッドユニットが登場しています。
- 第1世代ヘッドユニット ・・・ CCC
- 第2世代ヘッドユニット ・・・ CIC
- 第3世代ヘッドユニット ・・・ NBT
- 第4世代ヘッドユニット ・・・ EVO ID4
- 第5世代ヘッドユニット ・・・ EVO2 ID5
- 第6世代ヘッドユニット ・・・ EVO2 ID6
- 第7世代ヘッドユニット ・・・ MGU
- 第8世代ヘッドユニット ・・・ MGU21
- 第8.5世代ヘッドユニット ・・・ MGU22
- 第9世代ヘッドユニット
F系のBMWでは第2世代から第6世代のヘッドユニットが、F系のMINIでは第3世代から第6世代のヘッドユニットが搭載されています。
ヘッドユニットは、コーディング施工やTVキャンセラーなど社外パーツを装着しているとか関係なくある日突然故障します。ヘッドユニットが不動になる前兆動作を行なうことも稀にありますが、ほとんどが突然故障してしまうんです・・・。
ヘッドユニット不具合の症状事例
- モニターに【NO SIGNAL】と表示される
- モニターがブラックアウトして何も表示されない
- ナビゲーションシステム起動中と表示されたままナビが起動しない
- ヘッドユニットが再起動を繰り返す
- ヘッドユニットが一定時間経過後、熱暴走などで再起動や【NO SIGNAL】となってしまう
などなど、ヘッドユニット不具合の症状は様々です。
ヘッドユニットに不具合が生じるとナビが使えない、音楽が鳴らない、バックカメラの後方映像が確認できないなど不便だらけなクルマとなり、ドライブでストレス溜まりまくりで精神不安定状態に陥ってしまいます。
ヘッドユニット不具合の症状確認
ヘッドユニットが故障して修理作業をご依頼いただいたのは第3世代のNBTモデル。
2012年から2015年の車両に搭載されているナビユニットです。
ディスプレイはNO SIGNALの表示が出ています。
しかし、ゴング音やラジオは鳴っている状態です。
NO SIGNALはヘッドユニットが原因では無いかも?
という直感が働きました。
その直感を確かめるべく、専用診断機によるエラーチェックからはじめます。
案の定ヘッドユニットは通信出来ています。
しかし、ヘッドユニットとディスプレイ ( CID )の間で通信できていません。
周囲を見渡しても地デジチューナーのアンテナが貼っている感じではなく・・・。
車両後方を確認すると社外のバックカメラが取り付けられていました。
AVインターフェースが怪しいな。
とりあえず、ヘッドユニットを取り外して机上で動作チェック。
するとヘッドユニットは問題無く動作しています。
テストで接続したディスプレイは5シリーズ(F10)用だったかな?
なので普段では見慣れない状況ですが確認作業には問題ありません。
ヘッドユニットに問題が無いことは判明したので、AVインターフェースを取り外すことにしました。
すると、既存のヘッドユニットとディスプレイでNO SIGNAL表示は無くなりヘッドユニットからの情報がディスプレイに表示されました。
ってことでご用意していた中古ヘッドユニットは使用せずの修理となります。
純正バックカメラが装備されておらず社外のバックカメラが装着されています。
後退時の後方確認でバックカメラ映像を見たいとのご要望で、AVインターフェースを交換することになりました。
何処のメーカーかは忘れましたがAVインターフェースを取り外し、a/tack ( エイタック )製のAVインターフェースを取り付けます。
メーカーによって配線方法が異なりますので、配線はほぼやり直し状態での作業となりました。
AVインターフェースを取り付けたのでバックカメラの映像をチェック。
画面が切り替わってるのでAVインターフェースは動作しているものの、バックカメラの映像が表示されません。
ライコウで通常しているバックカメラと違うメーカーなので、商品の仕様がよくわかりません。
いつもよりも配線が1本足りないんです・・・。
何とか配線が1本足りない理由が判明して、その対策で配線を追加することで、無事に社外バックカメラ映像が純正ディスプレイに表示できました。
あとは、ヘッドユニットからの情報もディスプレイに漏れなく表示できるかをチェックします。
ヘッドユニットとディスプレイ間の通信エラーも無くなり無事復活です(^^)/
ご来店までに中古ヘッドユニットをご用意して諸々の設定を行なっていましたが、中古ヘッドユニットへ交換せず、既存のヘッドユニットのままで他に原因を見つけ出して修理させていただきました。
ヘッドユニット不具合の原因は、ヘッドユニットだとは限らない!?
ある日突然不動となってしまうヘッドユニット。
ヘッドユニットが不動になってしまう原因は大きく挙げて3点です。
- ヘッドユニットのプログラム不良
- ヘッドユニット内部のショート
- ヘッドユニット内のハードディスク不良
しかし、ヘッドユニットが不動になってしまう原因として、ヘッドユニット以外に起因する事例があります。
- TVキャンセラーなどの社外部品不良
- 社外部品の配線不良
- ヘッドユニットに接続している配線不良
- ヘッドユニット以外のECU(コンピューター)の不具合
など、BMW & MINI専門店のライコウではヘッドユニットが不動になった数々の原因を経験してきました。
ヘッドユニット不具合はヘッドユニットだとは限らないんです。
BMW & MINI専門店のライコウでは、事前に中古のヘッドユニットをご用意してご来店までに設定など修理作業を完了させていますが、ご来店いただいた際は、まず現車を拝見してヘッドユニットの症状確認から作業をはじめます。
ヘッドユニットの不具合の原因がヘッドユニットとは違う部分だった場合、ヘッドユニット交換という見当違いの修理を行なわない為です。
ヘッドユニット以外に原因があった場合は、ヘッドユニット交換は行なわず、不具合個所の修理作業でヘッドユニットが復活してくれた事例をBMW & MINI専門店のライコウでは経験しています。
ISTA診断機だけでは見えないところを、実際に症状を見て、今までの経験による知識を活かして、適切な修理作業を行なうよう心掛けています。