
エンジン始動時にNO SIGNALが出てしまうトラブルでご相談いただきました。
ご依頼時はヘッドユニット交換修理でしたが、実際に症状を確認してヘッドユニットには問題が無く、別に原因があることを突き止めて適切な修理を行ない不具合を改善できました。

車両情報
車種 | ミニ ハッチバック ( F55 ) クーパー ( COOPER ) |
初年度登録 | 2015年 |
都道府県 | 東京都 |
エンジン始動時にディスプレイがNO SIGNAL表示になるトラブルの原因追及
エンジン始動時にディスプレイがNO SIGNAL表示
エンジンを始動させるとディスプレイがNO SIGNAL表示になってしまいます。

それからしばらくしてヘッドユニットが起動し始めてオープニングアニメーションが表示されます。

そのようなトラブルを抱えているミニ クーパー(F55)でしたのでヘッドユニットが故障しているだろうとご相談いただいてました。
現車を拝見し症状を確認してから専用診断機でもエラーチェックしての判断では、
ヘッドユニットは壊れていないと思われる。
エンジン始動時にディスプレイがNO SIGNAL表示になってしまうのは、別に原因があると考えました。
そこで別の原因を探っていきます。
まず疑ったのがAVインターフェースです。
社外バックカメラと地デジチューナーをディスプレイへ表示させるためにAVインターフェースが装着されていました。このAVインターフェースに不具合があると思われましたので、配線を元に戻してみます。
次にバッテリーです。エンジンの掛かりが悪いので電圧が低くなって車載されている機器へ安定した電気を送れていないのでは?と考えました。
その2点の対処する修理を行っていきます。
VARTA ( バルタ )製SILVER DYNAMIC AGM ( シルバーダイナミックAGM )バッテリーへ交換修理
BMW 純正採用のVARTA ( バルタ )製AGMバッテリー
BMWの純正バッテリーとして採用されているVARTA ( バルタ )製AGMバッテリー。
Made In Germany ( ドイツ )製の正規輸入品になります。

従来型バッテリーの3〜4倍のサイクル寿命を誇るVARTA ( バルタ )製SILVER DYNAMIC AGM ( シルバーダイナミックAGM )バッテリーです。

ミニ ハッチバック ( F55 ) クーパー ( COOPER )用として、VARTA ( バルタ )製SILVER DYNAMIC AGM ( シルバーダイナミックAGM )バッテリーの【 F21 】を取り付けました。
VARTA ( バルタ )製SILVER DYNAMIC AGM ( シルバーダイナミックAGM )バッテリーの【 F21 】は800CCA / 80Ahでドイツ製の正規輸入品です。


事前に充電してフルパワー状態にしてから車両へ取り付けます。
VARTA ( バルタ )製SILVER DYNAMIC AGM ( シルバーダイナミックAGM )バッテリー取付
ミニ純正でVARTA ( バルタ )製のAGMバッテリーが装着されていました。


ミニ純正のVARTA ( バルタ )製AGMバッテリーを取り外してバッテリー診断機でチェックします。


CCAの測定値は定格値の1/4以下になってしまっており非常に低い状態で、バッテリー診断機でも【バッテリー要交換】となっていました。
充電してフルパワー状態にしている新品のVARTA ( バルタ )製SILVER DYNAMIC AGM ( シルバーダイナミックAGM )バッテリーへ交換します。

VARTA ( バルタ )製SILVER DYNAMIC AGM ( シルバーダイナミックAGM )バッテリーへ交換したら専用診断機でバッテリーの交換記録を行ないます。

この作業を行なわないと交換したVARTA ( バルタ )製SILVER DYNAMIC AGM ( シルバーダイナミックAGM )バッテリーはフルパワーで動作してくれません。
バッテリーを交換したと車両へ覚えさせないと、車両は電力消費を抑えてしまうからです。

バッテリー交換後には専用診断機でバッテリー交換記録が必須です。
a/tack ( エイタック )製AVインタフェースへ交換修理
社外映像ソースを純正ディスプレイへ表示させるAVインターフェース
純正ディスプレイへ社外地デジチューナーやバックカメラなどを表示させるためにはAVインターフェースが必要です。
おクルマにはパイオニア製の地デジチューナーと社外バックカメラが装着されていました。
これらを純正ディスプレイへ表示させるためにAVインターフェースが取り付けられています。
AVインタフェースの動作が不自然だったので、a/tack ( エイタック )製のAVインタフェースへ交換します。
a/tack(エイタック)製AVインターフェース
神奈川県横浜市に本社があるa/tack ( エイタック )。
第1世代ヘッドユニット CCC の時代からAVインターフェースを開発販売されている老舗のメーカーさん。
ライコウ横浜店から近い距離に本社があるのと、製品を設計・開発されている方が実際におられる点が他メーカーと大きく異なります。
BMWやMINI用のAVインターフェースは韓国で開発されているケースが大半で、それを日本へ輸入販売しているメーカーばかりという現状です。したがいまして、ライコウで使用するAVインターフェースは、日本国内で設計・開発されているa/tack ( エイタック )製一択です。
AVインターフェースは、iDrive4に対応したa/tack ( エイタック )製AVインターフェース【AT-VEM418P】です。

AV入力(RCA2系統)、カメラ入力2系統、リヤモニター出力を装備した外部映像入力機器です。
AVインタフェース交換作業
取り付けられているAVインタフェースを取り外してa/tack ( エイタック )製AVインターフェース【AT-VEM418P】に交換します。
地デジチューナーやバックカメラの配線が乱雑だったので、配線しなおしてからAVインタフェースを交換しました。
そして、エンジンを掛けて動作チェックを行ないます。

純正ディスプレイはNO SIGNAL表示にならず、オープニングアニメーションが表示されました。

そしてメニュー画面が表示されました。

エンジン始動時のNO SIGNAL表示は無事に解決できました(^^)/
続いて地デジチューナーやバックカメラの動作チェックも行ないます。



バックカメラは、カラーが復活して見やすくなったようです。

ヘッドユニットの動作チェックもぬかりなく行なってます。

お客様にもご確認いただき無事復活してOK!いただきました。
NO SIGNAL表示の原因はヘッドユニットとは限らない
純正ディスプレイがNO SIGNAL表示になってしまう原因はヘッドユニットだけとは限りません。
今回も当初はヘッドユニットの交換修理をご依頼いただいてましたが、現車を拝見して症状を確認し、専用診断機でもエラーチェックをして総合的に判断してNO SIGNAL表示の原因を突き止めました。
たとえ正規ディーラーでヘッドユニット故障と判断された場合でも、その診断結果が違っていたケースは存在しています。
専用診断機だけに頼ることなく、現車の症状を見て感じて培った経験を元にトラブルの原因を探っています。
そして適切な修理内容をご提案しております。