
第5世代/第6世代のヘッドユニットが搭載されている7シリーズ(G11)でハードディスク故障によるトラブルがあり中古ヘッドユニットへ交換修理しました。
新車製造から年数が経過している第3世代や第4世代のヘッドユニット交換修理が主でしたが、第5世代/第6世代のヘッドユニットでも不具合が出るようになってきました。
中古ヘッドユニットが動作してくれ、ナビゲーションなどの機能が無事復活!

車両情報
車種 | BMW 7シリーズセダン ( G11 ) 740e |
初年度登録 | 2018年 |
都道府県 | 神奈川県 |
中古ヘッドユニット( EVO ID5/ID6 )を活用した交換修理
BMW&MINIのヘッドユニットは突然故障します
iDrive画面に地図や設定情報などを表示させる役割を担っているヘッドユニット。
現在、BMW & MINIでは第9世代のヘッドユニットが登場しています。
- 第1世代ヘッドユニット ・・・ CCC
- 第2世代ヘッドユニット ・・・ CIC
- 第3世代ヘッドユニット ・・・ NBT
- 第4世代ヘッドユニット ・・・ EVO ID4
- 第5世代ヘッドユニット ・・・ EVO2 ID5
- 第6世代ヘッドユニット ・・・ EVO2 ID6
- 第7世代ヘッドユニット ・・・ MGU
- 第8世代ヘッドユニット ・・・ MGU21
- 第8.5世代ヘッドユニット ・・・ MGU22
- 第9世代ヘッドユニット
F系のBMWでは第2世代から第6世代のヘッドユニットが、F系のMINIでは第3世代から第6世代のヘッドユニットが搭載されています。
ヘッドユニットは、コーディング施工やTVキャンセラーなど社外パーツを装着しているとか関係なくある日突然故障します。ヘッドユニットが不動になる前兆動作を行なうことも稀にありますが、ほとんどが突然故障してしまうんです・・・。
ヘッドユニット不具合の症状事例
- モニターに【NO SIGNAL】と表示される
- モニターがブラックアウトして何も表示されない
- ナビゲーションシステム起動中と表示されたままナビが起動しない
- ヘッドユニットが再起動を繰り返す
- ヘッドユニットが一定時間経過後、熱暴走などで再起動や【NO SIGNAL】となってしまう
などなど、ヘッドユニット不具合の症状は様々です。
ヘッドユニットに不具合が生じるとナビが使えない、音楽が鳴らない、バックカメラの後方映像が確認できないなど不便だらけなクルマとなり、ドライブでストレス溜まりまくりで精神不安定状態に陥ってしまいます。
ヘッドユニット不具合の症状確認
ヘッドユニットが故障して修理作業をご依頼いただいたのは第5世代のEVO2モデル。
ナビゲーションの地図データをご自身で2025年版へ更新された後からダッシュボード内で「カリッカリッ」と音がするようになったそうです。
先日症状確認でご来店いただいた際はヘッドユニットとの通信ができませんでしたが、今回はヘッドユニットとの通信ができ専用診断機でエラーを確認できました。

ヘッドユニットとの通信ができているのでコントロールツリーも正しく表示されています。
記録されているエラーとしては【コントロールユニット内部故障(ハードディスクドライブ)】と【内部の温度エラー】が表示されていました。

「カリッカリッ」と音がしているのはヘッドユニットのハードディスクのようです。
ハードディスクに不具合があるとナビゲーションが起動しません。

メニュー画面では地図はロード中のままです。
コントローラーの【MAP】ボタンを押すと【ナビゲーションシステム起動中】のままで地図は表示しません。

【CD/DVD】は無反応です。

【音楽ライブラリ】はお待ちくださいと表示されたままです。

【Bluetooth】はスマホなどと接続できません。

ハードディスクが故障した他世代のヘッドユニットと同様の不具合症状です。
中古ヘッドユニットを活用して交換する修理を行ないます。
中古ヘッドユニット( EVO2 ID5/ID6 )を用意してご来店までに修理
ご来店までに中古のヘッドユニット( EVO2 ID5/ID6 )を机上で諸々の設定を行ないます。
ヘッドユニットにはクルマの車台番号やオプション装備に適した認証コードがインストールされています。
ご用意した中古のヘッドユニットにも以前の車両の車台番号やオプション装備に適した認証コードが入っています。この状態でヘッドユニットを移植しても不整合が発生して中古のヘッドユニットは正常な動作を行なってくれません。
したがいまして、ヘッドユニット( EVO2 ID5/ID6 )の修理手順としましては、
- 中古ヘッドユニットに入っている車台番号や認証コードなどを一旦初期化
- 修理作業で取り付ける車両の車台番号や認証コードをインストール
- ヘッドユニットのプログラムを最新バージョンへバージョンアップ
- ヘッドユニットを2時間程度稼働させる
などを行なっており、実際にお客様がご来店いただくまでに行なっています。
なお、認証コードはBMW & MINI正規のデータをBMW AGより調達してますのでご安心ください。
そのため、ご来店いただいてから最短1時間程度で修理作業を完了させることができます。
ただ、ヘッドユニットの不具合がイレギュラーな症状の場合もございますので、基本的には4時間程度の修理時間でご案内しています。
ご来店いただき設定済みヘッドユニット( EVO2 ID5/ID6 )へ交換作業
BMW & MINI専門店のライコウへご来店いただき、車両へ事前にご用意している設定済みヘッドユニット( EVO2 ID5/ID6 )へ交換し車両で動作するかのチェックを行ないます。
ヘッドユニットの交換が完了してあとは動作チェックを残すのみと思われたのですが・・・
HU-H:盗難防止モードがアクティブになってしまった(-_-;)

盗難防止モードに入ってしまうとヘッドユニットは起動するもののセキュリティが掛かってしまいインストールした認証コードが無効になってナビゲーションが立ち上がってくれなかったり機能が大幅に制限されてしまいます。

第3世代ヘッドユニット ( ID3 ) や第4世代ヘッドユニット ( ID4 )では起こることはありませんが、第5世代/第6世代ヘッドユニット ( ID5 / ID6 )では起こり得る現象なのです。
第5世代/第6世代ヘッドユニット ( ID5 / ID6 )のヘッドユニット修理においては発生してしまうかも?って想定していた内容なので、盗難防止モードを解除する処置を行ないます。
諸々の作業を行ない、最後は専用診断機で【ヘッドユニットコンポーネント保護の初期化】を行ないました。


これで【HU-H:盗難防止モードがアクティブ】を対処できました。
ようやくヘッドユニット交換修理が完了です。
ヘッドユニット( EVO2 ID5/ID6 )の動作チェック
メインメニューから様々な機能の動作チェックを行ないます。

FM & AMラジオの動作チェック
FMラジオとAMラジオの受信状態を確認します。


テレビの動作チェック
テレビが受信するかをチェックします。

CD/DVDプレーヤーの動作チェック
CD/DVDプレーヤーが再生されるかをチェックします。




外部機器 USBの動作チェック
外部機器 USBが再生されるかをチェックします。

外部機器 Bluetooth ( ブルートゥース )の動作チェック
外部機器 Bluetooth ( ブルートゥース )が再生されるかをチェックします。

電話の動作チェック
Bluetooth ( ブルートゥース ) 接続された電話を確認します。

ナビゲーションシステムの動作チェック
ナビゲーションシステムが起動し、GPS衛星の受信が完了して自車位置が現在地になるかを試走してチェックします。

GPS衛星の受信し3D計測で自車位置を表示してくれます。


バックカメラの動作チェック
バックカメラの映像が表示されるかをチェックします。


その他の動作チェック
他にもヘッドユニットの機能に問題無いか動作チェックを行ないます。






無事に様々な機能が問題無く動作しています。


ヘッドユニット認証コードのインストールもバッチリOKです。


無事にBMW 7シリーズセダン ( G11 )のヘッドユニット機能が動作してくれ作業は完了です。
今回は盗難防止モードがアクティブになってしまったためお時間をいただきましたが、無事にヘッドユニット機能は復活してくれました。
愛車を複数日お預かりすることも無く、お待ちいただいている間に修理作業を完了できました。
ヘッドユニット不具合の原因は、ヘッドユニットだとは限らない!?
ある日突然不動となってしまうヘッドユニット。
ヘッドユニットが不動になってしまう原因は大きく挙げて3点です。
- ヘッドユニットのプログラム不良
- ヘッドユニット内部のショート
- ヘッドユニット内のハードディスク不良
しかし、ヘッドユニットが不動になってしまう原因として、ヘッドユニット以外に起因する事例があります。
- TVキャンセラーなどの社外部品不良
- 社外部品の配線不良
- ヘッドユニットに接続している配線不良
- ヘッドユニット以外のECU(コンピューター)の不具合
など、BMW & MINI専門店のライコウではヘッドユニットが不動になった数々の原因を経験してきました。
ヘッドユニット不具合はヘッドユニットだとは限らないんです。
BMW & MINI専門店のライコウでは、事前に中古のヘッドユニットをご用意してご来店までに設定など修理作業を完了させていますが、ご来店いただいた際は、まず現車を拝見してヘッドユニットの症状確認から作業をはじめます。
ヘッドユニットの不具合の原因がヘッドユニットとは違う部分だった場合、ヘッドユニット交換という見当違いの修理を行なわない為です。
ヘッドユニット以外に原因があった場合は、ヘッドユニット交換は行なわず、不具合個所の修理作業でヘッドユニットが復活してくれた事例をBMW & MINI専門店のライコウでは経験しています。
ISTA診断機だけでは見えないところを、実際に症状を見て、今までの経験による知識を活かして、適切な修理作業を行なうよう心掛けています。
中古ヘッドユニットを活用したヘッドユニット ( EVO ID5/ID6 )修理作業について
BMW&MINIディーラーでヘッドユニットを修理すると約40万円の費用が必要です。
しかも、BMW&MINIディーラー修理で使用するヘッドユニットは、NBTモデルの場合、新品がもう存在していません。交換などで引き取ったヘッドユニットをメーカー工場へ送り返してリフレッシュして再利用という再生品になっています。
BMW & MINI専門店のライコウでは中古ヘッドユニットを移植することで、ヘッドユニット修理費用を半額以下へと大幅に低減できます。
もちろん、認証コードはBMW & MINI正規のデータをインストールし、プログラムとナビ地図データを最新バージョンへバージョンアップ。
そして、BMW & MINI専門店のライコウでは中古品のヘッドユニットにもかかわらず保証期間を6か月に設定して安心をお届けします。
保証期間の6か月を経過後に、再びヘッドユニットが不動になってもヘッドユニット調達費用のみで対応します。
BMW & MINI専門店のライコウでは2022年3月よりヘッドユニットの修理作業を始めていますが、修理実績は100台を超え、故障トラブルは今のところ2台です。
また、ご相談多数のため、中古ヘッドユニット(NBT ID3&EVO ID4&EVO2 ID5&EVO2 ID6)を常時在庫しています。
ヘッドユニット不動でお困りの方は、修理経験が豊富なBMW & MINI専門店のライコウへお任せください。
コーディング施工
コーディングとは・・・
愛車を自分仕様へと変身させることができるのがコーディングです。
コーディングによって、使い勝手の悪さを改善したり、製造年月での仕様の違いやグレード&装備の違いなどによって封印されている機能を呼び起こすことができます。
リーガルディスクレーマー非表示設定
ヘッドユニット起動時にディスプレイに表示される走行に関する注意画面(リーガルディスクレーマー)を非表示にします。
ヘッドユニットのアニメーションテーマ変更
ヘッドユニットが起動する際に表示されるアニメーションを変更します。

デイライトメニュー項目追加
エクステリアライトのメニューにデイライト項目を追加します。
デイライト発光機能をON/OFF切り替えできます。

ドアオープン時のパワーウインドウ操作のワンタッチクローズ有効化
ドアオープン時、パワーウインドウ操作のワンタッチオープンは機能しますが、ワンタッチクローズは動作しません。ワンタッチクローズ機能を有効化します。
エンジン停止時にアイドリングストップ状態の前回記憶
エンジン停止時にアイドリングストップ状態を記憶して、次回エンジン始動時に記憶したアイドリングストップ状態になります。

シートベルト非装着時の警告音無効化
シートベルトが非装着の状態で発する警告音を無効化します。
メーターパネル内の警告灯は点灯します。

ドアロック/ドアアンロック時の確認音メニュー項目追加
ドアロックのメニューにドアロック/ドアアンロック時の確認音項目を追加します。
ドアロック/ドアアンロック確認音をON/OFF切り替えできます。
純正アラームシステム装着車に限ります。

自動時刻設定メニュー項目追加
日付と時刻のメニューに自動時刻設定項目を追加します。
自動時刻設定をON/OFF切り替えできます。

運転席ドアのトランクリッドスイッチ操作で電動トランクリッドのワンタッチクローズ有効化
運転席ドアのトランクリッドスイッチ操作で電動トランクリッドのワンタッチオープンは機能しますが、ワンタッチクローズは動作しません。ワンタッチクローズ機能を有効化します。
キーレスリモコンのトランクリッドボタンでもワンタッチクローズします。

ゴング音のテーマ変更
エンジン始動時や後退時などでゴング音が鳴ります。
ゴング音のテーマを変更します。
エンジン稼働中のドアロックホーン無効化
エンジンが掛かっている状態でキーレスリモコンやコンフォートアクセスでドアロックするとホーンが2回鳴ります。ドアロックしてもホーンは鳴らなくなります。
ヘッドライトスイッチ適正化設定
ライトスイッチが【0】であっても暗いところではヘッドライトがオートライトと同様に自動点灯します。ライトスイッチが【0】の場合は、ヘッドライトを点灯させません。

アクティブクルーズコントロール(ACC)の動作初期速度変更
アクティブクルーズコントロール(ACC)は時速30km/hから動作します。動作する初期速度を変更します。

メーターパネルのテーマ変更
メーターパネルのデザインをアルピナ仕様へ変更します。



コーディングでのご留意事項
車両のコンピューターには、プログラムファイルや設定ファイルなどがインストールされており、コーディングは設定ファイルの中身を変更します。
したがいまして、設定ファイルに存在している項目のみが変更できるため、存在しない項目については変更できません。コーディングではプログラムファイルは変更できない為、コーディングによって何でも機能が実現できるわけではありません。