
2019年式MINI F55 LCI クーパーSにて【ドライブトレーン点検】【トランスミッションオイル点検】の警告が表示。24,000kmと低走行ながら製造から6年で発生するDCT特有のメッセージ。
温度管理を行い専用診断機でリセット対応しました。

車両情報
車種 | ミニ ハッチバック ( F55 ) LCI クーパーS ( COOPERS ) |
初年度登録 | 2019年 |
都道府県 | 神奈川県 |
トランスミッションオイル点検警告リセット作業
ご来店の背景
【ドライブトレーン、早急に点検】や【トランスミッションオイル点検必要】の警告メッセージが表示されているとのご相談を受けました。





今回のご入庫車両は、2019年3月製造のMINI F55 クーパーS LCIモデルで、走行距離は約27,500km。
距離的にはまだまだ低走行ですが、製造から6年が近づいていることでDCT関連の警告が表示されました。

このように、走行距離に関係なく表示されるのがDCT仕様車の特徴であり注意点です。
作業内容と注意点
専用のBMW診断機を使用して、エラーメッセージのリセット作業を実施しました。
リセット作業自体は約30分で完了しますが、DCTオイルの温度が40〜58度の範囲でないと作業できません。そのため、走行直後の車両では十分な冷却時間(約2時間)を確保する必要があります。





車両で表示していた警告メッセージは消え専用診断機でもエラーは無くなりました。



頻発するDCTオイル警告の背景
MINI F55/F56/F57のLCIモデル(2018年3月製造以降)で採用されているDCTは、製造から6年が経過すると、走行距離に関係なく警告を出す設計になっています。
これはBMWグループの仕様によるもので、実際のオイル劣化やセンサーによる検出ではなく、「6年タイマー」とも呼ばれるタイムベース制御です。
警告が表示されたらどうすべきか?
リセットだけでは根本的な解決にはなりません。オイルの交換が推奨されるタイミングであるため、今後の予防整備としてトランスミッションオイル交換をご検討いただくことをお勧めします。
また、オイル交換後に警告が再表示されないよう、診断機によるリセット作業も必須となります。