
BMW デイライト 故障トラブル。溶解アクリルを削って平滑化し、LEDモジュール交換で明るさを復活。新品交換の1/8の費用で即日対応。


車両情報
車種 | BMW 5シリーズセダン(G30) 530e |
初年度登録 | 2019年 |
都道府県 | 神奈川県 |
デイライト故障の原因と症状について
BMW 5シリーズセダン(G30)において、デイライトの発光不良は非常に多いトラブルの一つです。今回ご入庫いただいた2019年式530e前期モデルもその典型例でした。
神奈川県からご来店いただいたお客様の車両では、運転席側の内側デイライトが暗くなっており、実際にはほぼ不点灯に近い状態。


夜間はもちろんのこと、昼間でも点灯しているはずのデイライトがほとんど視認できないため、安全面や車検対応の面で大きな問題が発生していました。
この原因は主に2つあります。
ひとつはデイライトを構成するLEDモジュール自体の故障、もうひとつはLED発熱によるアクリルの焼損です。
ヘッドライトを分解して内部を確認すると、下部に取り付けられているLEDモジュールの位置に沿って、アクリル内部が局所的に溶けて変形していることがわかります。
LEDの配置どおりにアクリルが焼けているため、発光部全体に光が拡散せず、一部分だけが暗くなったり不点灯になったりします。


BMW純正ヘッドライトの場合、アクリル部分はヘッドライトAssyに組み込まれており、部品単体での供給は存在しません。
したがって、ディーラー修理ではヘッドライト一式交換が基本となり、その費用は数十万円に達するケースが大半です。
お客様からも「車検に通らないのは困るが、ヘッドライト交換は高額で負担が大きい」といった声を多くいただきます。
デイライトの不点灯は車検に不適合となるため、放置しておくと必ず検査で指摘されます。
また、片側だけ暗い状態は見た目のバランスも悪く、愛車の美観を大きく損ねてしまいます。
さらに、損傷が進行すればアクリルの溶解は広範囲に及び、リペア難易度が高くなり、完全な発光の再現が困難になる場合もあります。
こうした理由から、異変を感じた時点で早めの修理が非常に重要です。
ライコウではこれまでに数多くのヘッドライト修理を行っており、ヘッドライト修理事例ブログでもその詳細をご紹介しています。症状の進行度や損傷箇所に応じて最適なリペア方法を採用し、コストを抑えつつ高い修復精度を実現しています。
ライコウ独自のデイライトリペア方法
ディーラーではヘッドライトAssyごとの交換が前提となるデイライト故障ですが、ライコウでは独自のリペア技術を用いてアクリルを再生させることが可能です。
今回の530eでも、アクリル焼損部分を適切に処理することで、新品交換を行わずに発光性能を取り戻すことができました。
具体的な作業手順は以下のとおりです。
まず、ヘッドライトを車両から取り外し、下部に装着されているLEDモジュールを分解して取り出します。

その後、LEDの発熱により変形・溶解しているアクリル部分を確認。

専用工具を使用して表面を切削し、変形部分を削り落としていきます。

削ったあとは光の透過性を確保するために平滑に仕上げ、さらに表面を光沢のある状態まで研磨します。

この仕上げ工程が非常に重要で、最終的な発光輝度や均一性に大きく影響を及ぼします。


今回の車両では約5mmの切削を行いましたが、施工後は外側デイライトと遜色のない発光を実現できました。
LED光がアクリル内部に均等に広がり、デイライト本来の明るさを取り戻した仕上がりとなっています。
もちろん見た目にも自然で、修理痕が分からないレベルまで回復しています。



加えて、故障の原因であるLEDモジュール自体にもダメージが確認されたため、BMW純正新品のLEDモジュールへ交換しました。

アクリルをリペアするだけでなく、LEDモジュールも同時に新品へ交換することで、長期的に安定した発光を確保できます。
リペアとLEDモジュール新品交換の組み合わせはヘッドライト交換に比べて大幅にコストを削減しつつ、高い信頼性を提供しています。
作業時間は片側で約2時間程度とスピーディーで、ご来店当日に即日修理が完了します。
お客様にとって大きなメリットは、長期入庫の必要がなく、その日のうちに安心してお帰りいただける点です。
この即日対応は多くのお客様からご好評をいただいており、遠方からご来店いただくケースも少なくありません。
新品ヘッドライト交換との比較と早期修理の重要性
BMW純正ヘッドライトの交換費用は非常に高額で、片側だけでも数十万円、両側交換ともなれば120万円を超える見積もりになる場合も珍しくありません。
今回の530eも、ディーラーで修理を依頼すれば間違いなくAssy交換となり、費用は大きな負担となるはずでした。



それに対し、ライコウのリペア修理であれば費用は新品交換の約1/8程度に抑えられます。
さらにLEDモジュールも新品へ交換するため、単なる応急処置ではなく、長期にわたって安定した発光を維持することができます。
コストパフォーマンスの高さは大きな魅力であり、多くのお客様に選ばれている理由です。
ただし、アクリルの損傷が進行しすぎている場合には、いくら丁寧に研磨しても透過率を完全に回復させることはできません。
実際に過去の施工では、10mm以上の切削が必要だった事例もありましたが、その場合は発光輝度が若干低下してしまうケースも見られます。
そのため、デイライトの発光に違和感を覚えたら、できるだけ早めに点検・修理を行うことが非常に重要です。
また、デイライトは車検時の保安基準に関わる重要な装備です。
不点灯や照度不足のままでは車検に合格できないため、修理を後回しにすると、直前になって慌てて修理に出す必要が生じます。
車検間近の駆け込み修理依頼は多いのですが、損傷が進んで修理の難易度が高まっているケースも少なくありません。
ライコウでは、定期的な点灯チェックと早期修理を推奨しています。
日常の点検の中で少しでも暗さや不点灯を感じたら、早めにご相談いただければ最小限の処置で済みます。
詳しい施工事例はヘッドライト修理事例ブログに多数掲載していますので、症状が似ているかどうかを確認してからご相談いただくのも安心です。
BMW 5シリーズをはじめ、各モデルで共通して起こりうるデイライト不良。
ライコウでは経験豊富なスタッフが正確に診断し、最適な方法で修理いたします。
高額な交換に悩む前に、ぜひリペア修理という選択肢をご検討ください。