
BMW トランスミッションオイル点検必要が発動。2シリーズアクティブツアラー(F45)218i LCIで専用診断機(ISTA)でにてリセットしました。


車両情報
車種 | BMW 2シリーズアクティブツアラー(F45) LCI 218i |
初年度登録 | 2019年 |
都道府県 | 神奈川県 |
トランスミッション警告メッセージの症状とリセット作業について
神奈川県内からご来店いただいたBMW 2シリーズアクティブツアラー(F45)218i LCIにて、「ドライブトレーン、早急に点検」や「トランスミッションオイル点検必要」といった警告メッセージがメーターパネルに表示されました。


この症状は、走行距離や実際のオイルの劣化状態とは関係なく発生するケースが多いのが特徴です。デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)搭載車両で頻発しています。
BMWのコンピューターはトランスミッションオイルの劣化を直接検出しているわけではなく、製造から6年が経過すると自動的に警告を表示する「6年タイマー」と呼ばれる仕様になっています。
そのため、実際の走行距離が少なくても、年数が経過するとメッセージが点灯してしまいます。
専用診断機を使用し、コンピューター内部のカウンターをリセットすることで対応可能です。
ただし、このリセット作業は単純な操作ではありません。
施工時の条件として、トランスミッションオイル温度が40~58度の範囲でなければ実行できないため、入庫後に2時間程度車両を冷却してからの作業となります。
実際のリセット自体は30分もかかりませんが、この冷却時間が必要なため、来店から完了までお時間をいただく形となります。
BMW専用診断機によるリセット作業の流れと注意点
今回の作業ではBMW/MINI専用診断機(ISTA)を使用してエラーチェックとリセットを行いました。
まずは車両全体の診断を行い、エラーコードを確認。
その後、トランスミッション関連の警告をリセットし、メッセージが消灯したことを確認しました。


なお、リセット対応後も根本的には「製造から6年経過したことを通知するための警告」であるため、オイル交換自体は推奨される整備項目の一つです。
特に長距離走行が多い車両やスポーツ走行を楽しまれる方の場合、実際にオイル劣化が進行している可能性もあるため、定期点検時に交換を組み合わせると安心です。
DCT特有の警告仕様とユーザーが知っておくべきポイント
BMWのDCT搭載モデルにおけるトランスミッション警告は、ユーザーの走行スタイルや車両の状態に関係なく「6年で強制的に点灯する」という特性があります。
この仕様を理解していないと、「まだ走行距離が少ないのに突然警告が出た」と驚かれる方も少なくありません。
実際に今回のお客様も、まだ大きな不具合が出ていない状態で警告メッセージを目にされ、不安を感じてご来店くださいました。
当店ではこうした事例を多数取り扱っており、専用診断機を活用することで短時間でのリセット対応が可能です。
さらに、お客様の車両の状態を確認しながら今後のメンテナンス計画についてもアドバイスを行っています。
例えば、「6年タイマー」のリセットだけで済ませるのか、それともオイル交換も同時に行うのかは、お客様の使用環境や車両の状態を踏まえてご提案しています。