【ライコウ横浜店ブログ】


みなさん、こんにちは!

ライコウの澤田です!!



神奈川県内よりBMW 1シリーズハッチバック(F20)のお客様にご来店いただきました。



おクルマは、2014年のM135iになります。



今回は、ヘッドユニット(NBT ID3)修理作業を承りました。



iDrive画面に地図や設定情報などを表示させる役割を担っているヘッドユニット。

現在、BMWでは第8世代のヘッドユニットが登場しています。

F系のBMWでは第2世代から第6世代のヘッドユニットが存在しています。

ヘッドユニットを修理させていただいたのは第3世代のNBTモデル。

2012年から2015年の車両に搭載されているナビユニットです。


今回の症状ですがヘッドユニットは起動するものの


してオープニングアニメーションが表示されるものの、ナビが表示されない、DVDが再生されない、バックカメラが映らないなどの症状が出ていました。









ISTA診断機でエラーチェックしてみますと「HU-H:コーディングエラー」をいうディフェクトメモリーが記録されていました。





コーディングソフトでヘッドユニットを確認していますと、問題無く認識してデータ読み込みができます。

だとすれば、ヘッドユニットのコーディングデータを初期化してやれば直るのではないかと思い、初期化を実施。

すると、画面はブラックアウト状態になってしまいました。

事前にバックアップしていたコーディングデータにて書き込みすると元の状態に戻ります。


ご来店前にディーラーさんでプログラミング作業を実施されたようですが、その際もヘッドユニットだけはプログラミン出来なかったそうです・・・。


ヘッドユニット内部の基本データが破損しているものと想定されますので、ヘッドユニットを交換する必要がありそうです。


ヘッドユニットにはクルマの車台番号やオプション装備に適した認証コードがインストールされています。

ってことで、中古のヘッドユニットにも以前に装着していた際の車両の車台番号やオプション装備に適した認証コードが入っています。

違う車両へヘッドユニットを移植することになりますので、車台番号などの不整合が発生します。その不整合を正さないと移植先の車両で正常な動作をしてくれません。


取り付けた中古ヘッドユニットの車台番号を今回の車台番号へ変更します。
そして、認証コードをインストールしていきます。
認証コードは、もちろん純正の認証コードになります。



メインメニューから様々な機能の動作チェックを行ないます。





























GPS衛星の受信が完了し、自車位置が現在地になりました。





実際にテスト走行を行ない、ナビが問題無く動作してくれることも確認できました。





いつもでしたらこれで作業完了なのですが、なぜかボイスコマンドが動作してくれません。

ISTA診断機でエラーチェックしてみますとまだディフェクトメモリーが残っています。



TCBという名のECUにも不具合がありそうです。

そこで追加でTCBの修理も行ないました。

そうしますと、無事にボイスコマンド機能が復活してくれました。







無事に様々な機能が復活してくれました。



ディーラー修理作業だと約40万円の費用が必要だったのですが、中古ヘッドユニットを移植することで、費用を大幅に低減できました。


付け加えてお話ししますと、ディーラー修理で使用するヘッドユニットですが、NBTモデルの場合はもう新品が存在していません。交換などで引き取ったヘッドユニットをメーカー工場へ送り返してリフレッシュして再利用という再生品になっています。それに在庫が少ない状態と聞いていますので、交換までに日数がかかってしまうようです。

そう考えると中古ヘッドユニットを移植するものアリかなって考えています。


今回は、ヘッドユニットの不具合だけでなく、テレマティックコミュニケーションボックス(TCB)の不具合もある修理作業でした。
画面のブラックアウトやNO SIGNALが単純にヘッドユニット修理だけでは完遂しない事例となりました。

NBTモデルのヘッドユニットは、ご存じの方も多いと思われますが、ホント壊れやすい部品です。
【NO SIGNAL】って表示されたり、再起動を繰り返したり、今までに様々な症状をお客様からお聞きしてました。


ご相談多数のため、中古ヘッドユニット(NBT ID3)を在庫するようにいたしました。
そして、認証コードインストールなどの設定作業を事前に行なうようにいたしましたので最短2時間程度でヘッドユニットを復活させて車両をお返しすることができるようになりました。