約半年の間、ディスプレイに【NO SIGNAL】表示だったおクルマ。
ヘッドユニットの不具合だろうと修理のご依頼をいただきましたが、ヘッドユニット自体は問題無く、AVインターフェースの不具合だと判明。
ディスプレイの【NO SIGNAL】トラブルはヘッドユニットの不具合だけでは無いという事例です。
ご来店いただいてから早期に原因を究明し復活させた修理作業ですが、作業時間は2時間足らずで完了できました。
ISTA診断機に頼ることも無く、トラブルの原因究明できたのは、培ったスキルと経験によるものだと確信しています。
車両情報
車種 | BMW X1 ( F48 ) 18d |
初年度登録 | 2018年 |
都道府県 | 埼玉県 |
ディスプレイのNO SIGNAL表示を原因追究してからの修理作業
BMW&MINIのヘッドユニットは突然故障します
iDrive画面に地図や設定情報などを表示させる役割を担っているヘッドユニット。
現在、BMW & MINIでは第9世代のヘッドユニットが登場しています。
- 第1世代ヘッドユニット ・・・ CCC
- 第2世代ヘッドユニット ・・・ CIC
- 第3世代ヘッドユニット ・・・ NBT
- 第4世代ヘッドユニット ・・・ EVO ID4
- 第5世代ヘッドユニット ・・・ EVO2 ID5
- 第6世代ヘッドユニット ・・・ EVO2 ID6
- 第7世代ヘッドユニット ・・・ MGU
- 第8世代ヘッドユニット ・・・ MGU21
- 第8.5世代ヘッドユニット ・・・ MGU22
- 第9世代ヘッドユニット
F系のBMWでは第2世代から第6世代のヘッドユニットが、F系のMINIでは第3世代から第6世代のヘッドユニットが搭載されています。
ヘッドユニットは、コーディング施工やTVキャンセラーなど社外パーツを装着しているとか関係なくある日突然故障します。ヘッドユニットが不動になる前兆動作を行なうことも稀にありますが、ほとんどが突然故障してしまうんです・・・。
ヘッドユニット不具合の症状事例
- モニターに【NO SIGNAL】と表示される
- モニターがブラックアウトして何も表示されない
- ナビゲーションシステム起動中と表示されたままナビが起動しない
- ヘッドユニットが再起動を繰り返す
- ヘッドユニットが一定時間経過後、熱暴走などで再起動や【NO SIGNAL】となってしまう
などなど、ヘッドユニット不具合の症状は様々です。
ヘッドユニットに不具合が生じるとナビが使えない、音楽が鳴らない、バックカメラの後方映像が確認できないなど不便だらけなクルマとなり、ドライブでストレス溜まりまくりで精神不安定状態に陥ってしまいます。
ディスプレイに【NO SIGNAL】表示の症状確認
ディスプレイに【NO SIGNAL】表示となってしまって修理作業をご依頼いただいたのは第3世代のNBTモデル。
2012年から2015年の車両に搭載されているナビユニットです。
エンジンを始動させるとディスプレイには【NO SIGNAL】と表示されています。
よく観察すると、エンジンを掛けて1秒未満ですが一瞬だけ純正画面が表示してから【NO SIGNAL】の表示になります。
ゴング音やオーディオは問題無く鳴っています。
そして、フロントウインドウには社外地デジチューナーのフィルムアンテナが貼り付けられています。
ヘッドユニットは故障してなく他に原因がありそうだ
と直感的に感じてましたが、ISTA診断機でエラーチェックします。
予想通りヘッドユニットとの通信が出来ていて壊れて無さそう。
記録されているエラーを表示させると【ヘッドユニットとCID間の接続:通信なし】が記録されていました。
ヘッドユニットとディスプレイの間での通信不良トラブルです。
通常ですとディスプレイ用の同軸ケーブルの不良を疑うのですが、今回のトラブルの原因ではありません。
社外地デジチューナーを取り付けるためのAVインターフェースが原因です。
ヘッドユニット - AVインターフェース - ディスプレイという感じで配線を行ないますので、ヘッドユニットとディスプレイの間に取り付けられているAVインターフェースが怪しいと想定して、AVインターフェースを取り除き、ヘッドユニットとディスプレイを同軸ケーブルでダイレクトにつなぎます。
そうしますと、ISTA診断機でのエラーは無くなりました。
私がISTA診断機でエラーチェックする前に直感的に感じてた不具合の原因は見事にビンゴっ!!
ヘッドユニットとディスプレイを直接接続して動作チェック
ディスプレイの【NO SIGNAL】表示は消えて、メインメニューが表示されています。
ヘッドユニットに情報がキッチリと表示されるかを入念に動作チェックします。
約半年間、【NO SIGNAL】表示の状態でBMW X1(F48)に乗っておられましたので、久しぶりの画面表示に嬉しさを隠せません。
ご来店までに準備していた中古ヘッドユニットは使用せず、AVインターフェースを取り除き、ヘッドユニットとディスプレイを直接接続する内容で無事に修理は完了できました。
ヘッドユニット不具合の原因は、ヘッドユニットだとは限らない!?
ある日突然不動となってしまうヘッドユニット。
ヘッドユニットが不動になってしまう原因は大きく挙げて3点です。
- ヘッドユニットのプログラム不良
- ヘッドユニット内部のショート
- ヘッドユニット内のハードディスク不良
しかし、ヘッドユニットが不動になってしまう原因として、ヘッドユニット以外に起因する事例があります。
- TVキャンセラーなどの社外部品不良
- 社外部品の配線不良
- ヘッドユニットに接続している配線不良
- ヘッドユニット以外のECU(コンピューター)の不具合
など、BMW & MINI専門店のライコウではヘッドユニットが不動になった数々の原因を経験してきました。
ヘッドユニット不具合はヘッドユニットだとは限らないんです。
BMW & MINI専門店のライコウでは、事前に中古のヘッドユニットをご用意してご来店までに設定など修理作業を完了させていますが、ご来店いただいた際は、まず現車を拝見してヘッドユニットの症状確認から作業をはじめます。
ヘッドユニットの不具合の原因がヘッドユニットとは違う部分だった場合、ヘッドユニット交換という見当違いの修理を行なわない為です。
ヘッドユニット以外に原因があった場合は、ヘッドユニット交換は行なわず、不具合個所の修理作業でヘッドユニットが復活してくれた事例をBMW & MINI専門店のライコウでは経験しています。
ISTA診断機だけでは見えないところを、実際に症状を見て、今までの経験による知識を活かして、適切な修理作業を行なうよう心掛けています。
中古ヘッドユニットを活用したヘッドユニット ( NBT ID3 )修理作業について
BMW&MINIディーラーでヘッドユニットを修理すると約40万円の費用が必要です。
しかも、BMW&MINIディーラー修理で使用するヘッドユニットは、NBTモデルの場合、新品がもう存在していません。交換などで引き取ったヘッドユニットをメーカー工場へ送り返してリフレッシュして再利用という再生品になっています。
BMW & MINI専門店のライコウでは中古ヘッドユニットを移植することで、ヘッドユニット修理費用を半額以下へと大幅に低減できます。
もちろん、認証コードはBMW & MINI正規のデータをインストールし、プログラムとナビ地図データを最新バージョンへバージョンアップ。
そして、BMW & MINI専門店のライコウでは中古品のヘッドユニットにもかかわらず保証期間を6か月に設定して安心をお届けします。
保証期間の6か月を経過後に、再びヘッドユニットが不動になってもヘッドユニット調達費用のみで対応します。
BMW & MINI専門店のライコウでは2022年3月よりヘッドユニットの修理作業を始めていますが、修理実績は100台を超え、故障トラブルは今のところ1台です。
また、ご相談多数のため、中古ヘッドユニット(NBT ID3&EVO ID4)を常時在庫しています。
ヘッドユニット不動でお困りの方は、修理経験が豊富なBMW & MINI専門店のライコウへお任せください。