X3(G01)のエンジンルームやブレーキキャリパーをドライアイス洗浄しました。
ブラストでは無くドライアイスの特徴を活かして素材を傷つけずに清掃できます。
グリスなどの油脂分や手が入りずらい個所の汚れをドライアイスが除去します。
水や洗剤を使わず、ブラシを使ってゴシゴシすることも無く、短時間で汚れを落とします。
車両情報
車種 | BMW X3 ( G01 ) 20d |
初年度登録 | 2017年 |
都道府県 | 滋賀県 |
エンジンルームをドライアイス洗浄
ドイツ製のドライアイス洗浄機
ドイツ発祥のグリーンテック社が製造しているドライアイス洗浄機。
今までのドライアイス洗浄機は大型の機械で、主に工場などで使われてきました。
それからドライアイス洗浄機の小型化が進み、持ち運びが可能なサイズへと進化したことによりカーディテーリング業界や商業施設の清掃などで使えるようになりました。
ライコウが導入したドライアイス洗浄機も持ち運びが可能なサイズです。
冷やして剥がす!ドライアイス洗浄機
ドライアイス洗浄機の大きな特徴は、ドライアイスの特徴を活かした洗浄方法です。
-79℃のドライアイスを汚れている箇所へ吹き付けて、固体から気体へと昇華する力で汚れを剥がします。
サンドブラストのような研磨するといった仕組みではないので洗浄対象物に傷を付けません。
2つの剥離の原理
ドライアイス洗浄の大きな特徴である2つの剥離の原理をご紹介します。
まずは、熱収縮力です。
ドライアイス洗浄機のノズルからエアーと少量のドライアイスが高速噴射されます。
-79℃のドライアイスが汚れに付着して瞬間冷却、洗浄物は常温を保とうとするので、温度差で汚れにクラックが発生しもろくなります。
次に体積膨張力です。
もろくなったクラックの隙間にドライアイスが次から次へと入り込んできます。
ドライアイスは固体から気体へと白い煙になり無くなります。
この昇華時に約750倍の体積膨張が発生して、汚れなどの付着物を剥がしとります。
汚れなどの付着物が一瞬で剥がれます
熱収縮力と体積膨張力が発生するのは約3秒以内のため、汚れなどの付着物は一瞬で剥がれてしまいます。
そして、水分や洗剤などは一切残らないのが最大の特徴です。
ただ、高圧水洗浄やサンドブラストのような圧力やブラスト力はありませんので、染み込んだ汚れや張り付いてしまっている汚れは取り切れません。
しかし、オイルやグリスなどへの脱脂力は強力なのと、手が入りづらいところの洗浄には効果を発揮します。
BMW X3 ( G01 )のエンジンルームをドライアイス洗浄
2017年のBMW X3 ( G01 )のエンジンルームやボンネットなどをドライアイス洗浄します。
普段からお手入れされていますので、汚れはあまりついていない状態ですが、エンジンルームの奥や突起物があり手の入りづらい個所は汚れが付着しています。
ドライアイス洗浄機に3mmペレットタイプのドライアイスを入れます。
3mmペレットタイプとは、米粒大の大きさに成型されたドライアイスです。
そして、ドライアイス洗浄機のノズルからパウダー状になったドライアイスを汚れ部分に吹き付けて洗浄を行ないます。
エンジンルームへドライアイスを吹き付けると付着していた汚れが無くなっていきます。
そして、エンジンルームは見る見るうちにキレイになっていきます。
フロントバンパー上部やヘッドライト上部の汚れもドライアイスで洗浄します。
ドライアイスを汚れに向けて噴射させると一瞬で弾け飛んでキレイになっていきます。
続いてはボンネット裏側のドライアイス洗浄です。
ドライアイスを吹き付けて洗浄していきます。
ボンネットの裏側はグリスや汚れなどが除去されキレイになってくれました。
ブレーキキャリパーをドライアイス洗浄
BMW X3 ( G01 )のブレーキキャリパーをドライアイス洗浄
2017年のBMW X3 ( G01 )のブレーキキャリパーをドライアイス洗浄します。
低ダストタイプのブレーキパッドが装着されていますが、低ダストへ交換前のダスト汚れなどがブレーキキャリパーに付着しています。
ドライアイス洗浄機に3mmペレットタイプのドライアイスを入れます。
3mmペレットタイプとは、米粒大の大きさに成型されたドライアイスです。
そして、ドライアイス洗浄機のノズルからパウダー状になったドライアイスを汚れ部分に吹き付けて洗浄を行ないます。
ブレーキキャリパーやブレーキディスクローターからダスト汚れが除去されました。
赤錆のような茶色のブレーキキャリパーがキレイになってくれました。
しかし鋳物のキャリパーは表面処理されておらず粗い肌状態ですので、キャリパーへ汚れが浸透してしまっておりスポーツブレーキまではキレイになってくれませんでした。
ドライアイス洗浄は油脂分の除去や手の入りづらい個所への清掃に威力を発揮します。
洗浄前と比較すると格段に汚れが落ちてキレイになっていることは確認できます。
ドライアイス洗浄のメリットとしては、
洗剤を使ってブラシなどでゴシゴシしなくてもいいんです。
水を掛けなくてもいいんです。
ふき取り作業をしなくてもいいんです。
サンドブラストや重曹ブラストとは洗浄の仕組みが異なりドライアイス洗浄の大きな特徴である2つの剥離の原理を使った洗浄ですので素材を傷つけません。
CCUSを活用したカーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組み
ドライアイス洗浄で使用しているドライアイスは、工場で排出されたCO2を回収して再利用されています。
CO2を再利用してリユース品(再使用品)を洗浄することで製品寿命を延ばし、カーボンニュートラル社会と循環型社会の実現に取り組んでます。
BMW&MINIをキレイにするためライコウはドライアイス洗浄機をフル活用します
ライコウではBMW&MINIをキレイにするためにドライアイス洗浄機をフル活用していきます。
グリーンテック社のドライアイス洗浄機は国内大手自動車メーカーの中古車整備部門で導入されていますので、今後ドライアイス洗浄という言葉を耳にする機会が増えてくると思われます。
どの部分にドライアイス洗浄機が効果的なのか?
手探りな部分もありますが、素材に傷を付けずに汚れを剥がし取ってくれるドライアイス洗浄機の特徴を掴みつつ、取り切れなかった汚れは、別の商品を使うなどして愛車をキレイに保つお手伝いが出来ればと思っております。