
MINI F55 デイライト不良をアクリルリペアと純正LEDモジュール交換で修理。ヘッドライト交換不要のライコウ独自手法をご紹介。


車両情報
車種 | ミニ ハッチバック(F55) LCI クーパーSD(COOPERSD) |
初年度登録 | 2019年 |
都道府県 | 千葉県 |
デイライト発光不良をリペア&モジュール交換修理
茨城県からご来店いただいたMINI F55 クーパーSD。
運転席側のデイライトが茶色く変色し、光量が極端に低下していました。
これは、デイライト内部のアクリルがLEDの高温によって焼け焦げたことが原因です。



酷暑の中で長時間デイライトを点灯していたことにより、LED発光体が高温となり、アクリル樹脂の融点を超えて焦げ付きが発生。
ヘッドライト内部を確認すると、チップLEDの形状そのままに焼け跡が残っている状態でした。



通常ディーラーでは、LEDモジュールとヘッドライトASSY交換で対応しますが、費用が非常に高額になります。
ライコウでは独自のアクリルリペア技術により、ヘッドライトを交換せず修復可能です。


焼損箇所のアクリルを慎重に切削し、段階的に研磨して滑らかに整形。
最後に光沢仕上げで透明感を復元し、ミニ純正新品のLEDモジュールを装着。
発光テストでは左右の光量・色味が均一に戻り、デイライト本来の明るさを完全に取り戻しました。



ウインカーやヘッドライト点灯確認も行い、全て正常動作を確認。
ヘッドライト交換に頼らず、リペアで復活させたライコウならではの修理事例です。




アクリル溶解の原因と今後の対策案
今回の焼損は、高温状態でのデイライト長時間発光が主な要因です。
LEDが高輝度で点灯し続けることで熱がこもり、アクリル樹脂が劣化・溶解してしまいます。
そこでライコウでは、再発を防止するための3つの対策案をご提案しています。
- デイライトメニューをコーディングで表示し、任意でオフにできるようにする。
→ 点灯時間を短縮し、発熱を抑えることが可能。 - デイライト発光輝度を100%から70%へ低下させる。
→ 目視での明るさはほとんど変わらず、アクリル保護効果が高い設定。 - リペア時にアクリルを削ってチップLEDとの隙間を確保。
→ 放熱スペースを設けて直接熱が伝わらない構造へ改善。
今回は、1のデイライトメニューを表示させてオフにできるコーディングを実施。
ユーザーが任意で制御できるように設定し、LEDモジュールの寿命延長にもつながります。
ヘッドライト黄ばみの原因と保護対策
左右のデイライトを比較すると、わずかに色温度が低下し黄みがかって見える状態でした。
これはアクリル樹脂の経年劣化や紫外線による黄変が原因であり、ヘッドライト交換以外で根本的な解消は困難です。
ただし、STEK製などのプロテクションフィルム施工によって紫外線ダメージを軽減することは可能です。
外部からの紫外線による劣化進行を抑え、発光色の白さを長期間維持できます。
ただし、フィルム施工では内部発熱による劣化は防げません。
ライト点灯やエンジン熱による高温環境は、依然として要注意ポイントです。
ライコウでは症状や使用環境を踏まえたうえで、最適な対策メニューをご提案しています。
今回実施したコーディングと施工後チェック
リペア後、専用ツールによるコーディング施工を行いました。
ディーラー診断機では設定できないため、BMW/MINI専用のコーディングツールを使用しています。

主な施工内容は以下の通りです。
- デイライトメニュー表示機能の有効化
- システムエラーチェック&消去(ISTA使用)
また、ISTAによるエラーチェックと動作テストを実施し、点灯状態・電流値・異常コードがないことを確認。
ライコウでは、こうした診断・補正・コーディングをワンストップで行える環境を整えています。