右側のヘッドライトが点灯しなくなったとお困りでのご来店です。
今まで多数のヘッドライト修理を行なっていますが、ミニでは前期モデルばかりでLCIモデルでは初めてのご依頼です。
現車をしっかり確認し専用診断機にも力を借りながら無事に修理が完了。
事前に想定して部品を準備していたのが見事ビンゴで1時間程度の短時間作業でした。
ここ重要ポイントですよ!
現車を見ずともトラブルの原因を想定できるかどうかで時間も費用も変わってきます。
車両情報
車種 | ミニ ハッチバック ( F56 ) LCI クーパーS ( COOPERS ) |
初年度登録 | 2018年 |
都道府県 | 三重県 |
作業内容
右側LEDヘッドライトの点灯不良を修理
LCIモデルのLEDヘッドライトで右側が点灯しない!?
右側のLEDヘッドライトが点灯しないということでご来店です。
今までLEDヘッドライトの点灯不良を何台も修理してきましたが、全て前期モデルのLEDヘッドライトでして、LCIモデルのLEDヘッドライトでの点灯不良は初めての修理となります。
車両のディスプレイには多くの警告メッセージが表示されています。
【右フロントターンインジケータ異常】【ハイビーム異常】【ロービーム異常】【スモール/デイライト異常】の4つの警告メッセージです。
現車の点灯状況を確認してみても右側のLEDヘッドライトだけ全く点灯しません。
車両を見ての不具合原因としては
1.ヘッドライトの不良
2.配線の不良
3.車両ECUの不良
が考えられます。
専用診断機に接続して記録されているエラーを確認します。
すると右側ヘッドライト用のコンピューター【FLER】との通信はできていますが、エラーは記録されています。
内容を確認すると右側ヘッドライトに関するエラーが多数記録されていました。
とりあえず、専用診断機でヘッドライトの学習やリセットを行なってみましたが特に変化はありません。
専用診断機の診断結果では【コントロールユニットの内部故障】ってことで右側ヘッドライトのコンピューター【FLER】を交換しろと指示が出ています。
通常ならここで右側ヘッドライトのコンピューター【FLER】を新品へ交換する流れになりますが、往生際の悪い私は、コーディングツールを使って何とかできないかと足掻いてみました。
というのも、右側ヘッドライトのコンピューター【FLER】との通信が出来ているので、想定されるやれることをやってみたいと思ったからなんです。
まずは、【FLER】のコーディング領域の初期化をやってみます。
特に変化はありませんでした。
次に、コーディングツールで【FLER】だけをプログラミングしてみます。
プログラミングはエラーが出て作業が進みません・・・。
やはり、【FLER】を交換する必要がありそうです。
ライコウでは厳選中古パーツコーナーでLCIモデル用の純正LEDヘッドライトを販売しています。
そのため、ミニ純正部品の中古【FLE】を多数在庫しています。
そのミニ純正部品の中古【FLE】に交換してみました。
すると右側ヘッドライトのリングが一瞬点灯してから消灯という動作をしました。
よしっ!これで直った!!
不具合の原因は、右側ヘッドライトのコンピューター【FLER】で間違いなさそうです。
リングが一瞬点灯してから消灯したのは、【FLER】が車両と完全同期できていないだけの話です。
コーディングツールで【FLER】を初期化すると右側LEDヘッドライトは点灯するようになりました。
これで修理は完了となるのですが、ついでにヘッドライトコンピューターの【FLE】を左右とも最新バージョンへプログラミングしました。
ヘッドライトコンピューターの【FLE】を左右とも同じバージョンに揃えておきたかったからです。
サクッと最新バージョンにプログラミングも完了して、LCIモデルのLEDヘッドライトはバッチリ点灯してくれました。
専用診断機でエラーチェックしてもエラーは記録されておらず、修理作業は無事に完了です。
ご来店から1時間程度で修理作業は完了できました。
ディーラーでの修理だったらミニ純正新品の【FLE】への交換となり、修理日数は最低でも3日間は必要だったはずです。
しかもミニ純正部品の【FLE】は新品価格が105,600円(税込)で、そこから交換やプログラミングなどの工賃が加算されると15万円程度になっていたのではないかと想定されます。
ミニ専門店のライコウでは、ミニ純正部品の中古【FLE】を在庫していたこともあり、早期に修理が完了したと同時に修理費用も半値以下で修理することができました。
今回の不具合はヘッドライトコンピューター【FLE】が原因でしたが、他の原因によってヘッドライトが不点灯になってしまうこともあると思います。
また、たまたま専用診断機が不具合の原因を特定できていますが、特定できないケースが多々あります。
専用診断機はとても優秀ですが完璧なツールでは無いと考えていますので、今までの経験やスキルを活かして、自分の五感を駆使した現車確認がとても重要です。
言えることは不具合の原因(結果)が分かったら修理作業なんて誰でもできると思ってます。
このブログを書きながら努力を顧みず安易に結果を聞いてくる人が多いなぁって改めて感じております(笑)