
BMW X2 F39 ターンインジケータ異常の警告で右リアウインカー不点灯。経験に基づく現車確認及びISTA診断で原因を特定し、端子補修によりテールライト交換せずに修理しました。


車両情報
車種 | BMW X2(F39) 18d |
初年度登録 | 2019年 |
都道府県 | 東京都 |
ISTA診断+現車確認で「右リヤターンインジケータ異常」の真因を特定
東京都からご来店いただいたBMW X2(F39)のお客様。
右リアウインカーが点灯しなくなり、メーターパネルには「右リヤターンインジケータ異常」の警告が表示されていました。



専用診断機 ISTA(BMW純正診断機) を用いてエラーチェックを実施したところ、
「右リア車幅灯アウトプットの故障」としてエラーが記録されていました。

しかし、ライコウではここで終わりません。
ISTAによる診断は非常に有効なツールですが、診断機が示すのはあくまで“結果”であり、原因そのものではないことが多々あります。
特にライト関連のトラブルでは、接触不良や端子の熱変形など物理的な症状はセンサーで検知しきれないケースが少なくありません。
そのため、ライコウでは 現車確認を最も重視 しています。
これまで数多くのBMW/MINI車両に携わってきた経験から、診断データだけでは分からない「異常の傾向」や「接点焼損のパターン」を把握。
今回も、その“目視と感覚による確認”が的確な判断につながりました。
テールライト分解で発見した端子の沈み込みと熱変形
現車のリアテールライトを丁寧に分解して確認すると、バルブホルダーと接触するテールライト内部の端子が沈み込んでいるのを確認。
さらに、端子周囲の樹脂が溶けて固まり、物理的に押し下げられたような形状になっていました。

この状態では、電球自体は問題がなくても通電が確保できず、点灯しないのは当然です。
まさに、ISTA診断だけでは特定できない現象。
このような熱変形による接触不良は、ディーラーではテールライトASSY交換となりますが、
ライコウでは 端子補修による修理 を実施し、交換費用を抑えつつ確実な復旧を実現します。
端子補修による点灯復旧|ライト交換不要の実践的修理
沈み込んだ端子は物理的に元の位置へ戻せないため、端子部分にハンダを盛り付けて高さを再構築。
この微妙な加工で、テールライトの端子とバルブホルダーの端子が再び正しく接触するようになりました。


補修後にウインカー点灯テストを実施したところ、右リアウインカーがしっかりと発光。
ISTAで再診断してもエラーは消去され、完全復旧が確認できました。


このように、診断機の情報+熟練した現車確認の組み合わせ によって、
交換不要で復旧できるケースを数多く実現しています。
お客様にとっても、
・テールライト交換を避けられるため コスト削減
・作業時間が短く 即日対応が可能
・純正部品をそのまま活かすことで 車両オリジナル性を維持
といったメリットがあります。
まとめ:診断技術と経験値の両輪で成り立つライコウの修理力
ライコウでは、診断機任せの作業ではなく、現車から得られる「生の情報」を重視しています。
ISTA診断はあくまで“補助ツール”であり、最終的な判断は実際に車両と向き合うことでしか導き出せません。
これまでの豊富な施工実績と経験値をもとに、
「ライトが点かない」「電球を替えても直らない」「エラーが消えない」といった難症状にも確実に対応します。
【強調ポイント】
- ISTA診断+現車確認による確実な原因特定
- 熱変形した端子を補修で再生し、ライト交換不要で復旧
- 診断データだけに頼らない、経験に基づく実践的修理対応
【注意点・留意事項】
- 端子溶損が進行している場合は補修対応できないケースもあります。
- 補修後は必ず通電チェックと再診断を実施しています。
- テールライト内部の樹脂変形は早期発見が重要です。