BMW GPS ずれる!?5シリーズ(G30)のGPS受信不良を修理｜純正ルーフアンテナ交換で位置ずれトラブル解消！

BMW GPS ずれる症状を修理。G30の純正ルーフアンテナ交換により正確な測位を復活。ISTA診断と経験で原因を特定。

車両情報

車種	BMW 5シリーズセダン(G30) 523d
初年度登録	2017年
都道府県	千葉県

GPS受信不良によりナビの自車位置がずれるトラブル発生

千葉県からご来店いただいたBMW 5シリーズセダン(G30) 523d前期モデル。
お客様から「ナビの位置情報が正しく表示されず、頻繁に自車位置を手動設定しなければならない」とのご相談をいただきました。

点検時に確認したところ、GPS信号の受信数が極端に少なく、測位が不安定な状態でした。
専用診断機（ISTA）で車両診断を実施しましたが、GPS関連のエラーは一切記録されていません。
それでも、ナビの位置ずれが頻発しているため、GPSアンテナの信号取得に問題がある可能性が高いと判断しました。

このように、ISTA診断でエラーが記録されていない場合でも、実際にはGPSアンテナ内部の不良が原因となっているケースがあります。
長年の経験から、GPS受信不良時はルーフアンテナの交換で改善することが多いため、BMW純正新品のルーフアンテナを手配しました。

BMW純正新品ルーフアンテナ(GPSアンテナ)へ交換作業

交換作業では、まず再度GPS受信状況をチェック。
予想どおり、受信衛星数が極端に少なく、位置情報も更新されにくい状態でした。
ここから、ルーフアンテナ交換作業に入ります。

外側からはルーフアンテナハウジングを取り外し、室内側ではルーフライナーを下げるために後席まわりやトランクルーム内の内装パネルを多数取り外します。
さらに、テレマティックコミュニケーションボックス（TCB）も取り外してようやくアンテナ本体にアクセス可能になります。
この作業は見た目以上に大掛かりで、慎重な手順が求められる工程です。

室内側ではルーフライナーを下げるために後席まわりやトランクルーム内の内装パネルを多数取り外し

取り外した既設アンテナを確認しても、外観上の損傷や腐食は見当たりません。
それでも内部基板やケーブルの劣化は外からは分かりませんので、BMW純正新品のルーフアンテナに交換しました。
その後、取り外したパーツをすべて元通りに組み付けて作業完了です。

修理後の動作確認：GPS測位が正常に復活！

交換後は試走テストを実施し、ナビ画面上でのGPS受信状態をチェックしました。
結果、複数の衛星をしっかり受信し、「3D位置情報」として正確に自車位置を測位していることを確認。
これで、お客様が手動で位置修正を行う必要もなくなり、快適にナビを使用できる状態に戻りました。

「ナビがずれるたびに設定し直していたので助かりました！」とお客様にも大変喜んでいただけました。
このような症状は、ディーラーでもエラーが検出されにくいことがあり、経験とBMW専用診断機による判断が非常に重要です。
一般的な汎用診断機では“故障なし”と表示されても、実際にはアンテナ信号や通信経路の異常が潜んでいることがあります。

今回は3時間程度で作業が完了できました。

BMWやMINIのナビ位置精度がズレてしまう症状の場合、ナビを強制再起動させて再確認する方法があります。それでも、症状が改善されない場合は、ルーフアンテナの不具合も考えられます。

ライコウでは、ISTAによる専用診断とこれまでの実績をもとに原因を正確に特定し、最適な修理をご提案しています。