
F39 のリアウインカーが点灯しなくなり、あわせてハイフラも出てしまうというご相談で、滋賀県から初めてご来店いただきました。お客様ご自身でウインカーバルブを新品に交換されたものの症状が変わらず、接触不良を疑ってのご依頼です。今回はテールライトを交換することなく、リアウインカーの修理でウインカー動作を復活させました。


| 車種 | BMW X2(F39)xDrive20i |
|---|---|
| 年式(初年度登録) | 2018年 |
| 来店エリア | 滋賀県 |
BMW X2(F39)リアウインカー不灯・ハイフラの点検と修理

まず症状を確認したところ、リアのウインカーが点灯せず、ウインカーを出すと点滅が通常より速くなる、いわゆるハイフラの状態でした。ハイフラは車両が球切れを検知したときに現れる症状で、メーターパネルにも「リアターンインジケーター異常」の警告が表示されていました。お客様はこの警告を受けてご自身でウインカーバルブを交換されていますが、症状はそのままです。バルブを新品に替えても改善しないという時点で、原因はバルブ側ではなくテールライト側にあると考えられます。

そこでBMW専用診断機のISTAでエラーチェックを行ないました。記録されていたのは「リア車幅灯アウトプットの故障」というエラーコードです。ただし、診断機が示してくれるのはあくまで「結果」であって「原因」そのものではありません。端子の熱変形や接触不良といった物理的な症状は車両側のセンサーで検知しきれないため、ライコウではエラーコードを手がかりにしつつ、必ず現車を分解して目視で状態を確認するようにしています。
原因はテールライト側の端子が熱で溶けて沈み込むこと

テールライトを車両から取り外し、ウインカーバルブとバルブホルダーの接点部を確認しました。バルブ自体はフィラメントも切れておらず、単体では正常に点灯します。一方でテールライト側の端子は、周囲の樹脂が熱で溶けて固まり、金属端子が奥へ押し下げられたような形状になっていました。沈み込み量は1mm程度とごくわずかですが、これだけで電球の端子と触れなくなり、不灯とハイフラを引き起こします。

これはF39で発生しやすいトラブルで、ライコウでも左右を問わず複数台の入庫実績があります。電球式ウインカーの発熱が長期間くり返し加わることと、テールライト内部の端子構造に余裕が少ないことが重なって起きていると考えられますが、メーカーから明確な原因が公表されているわけではありません。今回の車両も2018年式で走行距離は9万kmを超えており、年数を重ねた個体で表面化しやすい症状といえます。
ハンダ盛りで端子の高さを再構築し、テールライト交換を回避
この症状に対しては、一般的にテールライト本体(Assy)の新品交換で案内されるケースがほとんどです。ただしF39のテールライトはパーツ代だけで56,300円(税別)かかるため、ウインカーが点かないという一点のために大きな出費になってしまいます。ライコウでは、沈み込んでしまった端子部分にハンダを盛って高さを再構築し、バルブ側の端子としっかり接触する状態に調整することで、テールライトを交換せずにウインカー動作を復活させています。

作業の流れは、テールライトの取り外し → ウインカーバルブとフィラメントの確認 → バルブホルダー接点部の導通確認 → 溶損した接点へのハンダ盛り → 電球の端子が確実に触れる高さへの調整 → 通電確認と点滅テスト、という順です。ハンダは盛りすぎるとバルブが正しく収まらなくなったり、テールライトの他の部位に影響が出たりするため、接触の得られる範囲で量を慎重に調整しています。仕上げにもう一度ISTAで診断を行ない、記録されていたエラーが消去されることまで確認しました。

ハイフラも解消し、ウインカーは通常どおりの点滅に戻っています。
修理で対応できるケースと、できないケース
この方法は一時的な応急処置ではなく、接点を作り直して機能を戻す現実的な修理ですが、どの車両でも同じように対応できるわけではありません。端子の溶損が進行しすぎている場合は、ハンダを盛っても接触を確保できず、テールライトの交換が必要になることがあります。また、状態によっては将来的に再発する可能性もゼロではありません。修理後にウインカーバルブホルダーを脱着する際に、無理に回したり引き抜いたりすると、再び接触不良や端子の破損につながる可能性があるため注意が必要です。接点の状態判断とハンダ付けの両方に技術を要するため、DIYでの作業はおすすめしていません。
まとめ
- BMW X2 のリアウインカー不灯とハイフラの原因は、テールライト側の端子が発熱で溶けて沈み込み、バルブと接触しなくなっていたこと
- バルブ自体は正常だったため、ご自身でのバルブ交換では症状が改善しなかった
- ISTAでのエラーチェックに加え、テールライトを取り外して目視で接触不良の状態を特定
- 沈み込んだ端子にハンダを盛って高さを再構築し、テールライトを交換せずにウインカー動作を復活
- 補修後は点滅テストとISTAでの再診断を行ない、エラーが消去されることまで確認
BMW X2(F39)のウインカー不灯や、接触不良によって起きるハイフラは、ライコウで診断から修理まで対応しています。テールライトの交換を決断される前に、一度ご相談ください。
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