
鈑金修理後にライト・ACC・警告が多発したBMW 7シリーズ(G11) 740dを点検。粘土で固定されたコネクターなど驚愕の修理痕を発見。
車両情報
車種 | BMW 7シリーズセダン(G11) 740d |
初年度登録 | 2017年 |
都道府県 | 東京都 |
BMW 7シリーズ G11 点検|鈑金修理後に発生した電装トラブルを徹底点検
東京都からご来店いただいた BMW 7シリーズセダン(G11) 740d。
昨年秋に左前を損傷して鈑金修理を受けたものの、修理後すぐにライトが点灯しない・ACCが動作しない・車線変更警告が反応しないといった深刻な不具合が発生。
そのため、電装・配線トラブル診断の実績が豊富なライコウ彦根店へ点検依頼をいただきました。
現車を確認すると、助手席側デイライトが不点灯、外側ハイビームが点灯せず、モニターには
「ドライバーアシスタンス機能が制限されています」
「スモールライト/デイライト異常」
「衝突警告」
といった多数の警告が表示。





BMW/MINI専用診断機 ISTA で診断を行うと、センサー通信エラーや電圧異常など、多数の故障コードが記録されていました。

しかし、診断機でエラーが出ていても、実際にどのような修理が行われたかは現車を確認しなければ分かりません。
ライコウでは経験に基づく“現車目視点検”を最重視しています。
フロントバンパーを取り外して判明した驚愕の状態
確認のためフロントバンパーを外すと、衝撃の光景が…。
ヘッドライトはYストラットに固定されておらず、ACCセンサー付近にはコネクターがぶら下がったまま。
さらに驚いたのは、コネクターが粘土で固定されているという信じ難い処置。
一部の配線はねじれていたり、絶縁処理がされていなかったりと、再修理必須の状態でした。



このまま使用を続けると、最悪の場合ショートによる電装系損傷や誤作動による危険な挙動を引き起こす恐れがあります。
軽い点検(約1時間)でもこれほどの問題点が判明しており、
「時間を掛けて再点検すれば、さらに多くの問題が見つかる可能性が高い」と判断しました。
お客様にも実際の状態をその場で確認いただき、
・修理には長期間を要する可能性
・高額な修理費が見込まれること
を丁寧にご説明しました。
ライコウでは、単にエラーを消すだけでなく、「なぜそのエラーが出たのか」という根本原因を突き止めることを最重視しています。
特に事故・鈑金修理後の電装トラブルは、表面的な配線つなぎ替えでは解決しません。
正しい診断機器(ISTA)と経験に基づく知識が必要です。