M2(F87) バックライト不点灯修理|BMW コンピューター交換(REM)で復旧

BMW M2(F87)のバックライト不点灯をREM交換で修理。BMW コンピューター交換修理をプログラミングせずに実施して短時間施工。DMEチューニング消失も回避。

BMW 2シリーズクーペ(F87) LCI M2
BMW 2シリーズクーペ(F87) LCI M2

車両情報

車種BMW 2シリーズクーペ(F87) LCI M2
初年度登録2018年
都道府県東京都

バックライト不点灯の原因と診断

今回ご入庫いただいたのは、2018年式BMW 2シリーズクーペ F87 M2(LCIモデル)です。
東京都からお越しのお客様より「バックライトが点灯しない」というご相談を受けました。
事前確認の際、バックライトには社外の爆光LEDバルブが装着されていることが判明しました。
このような高出力LEDは純正の制御と相性が悪く、ECUが過電流やショートと誤認識してしまうケースが少なくありません。
本件では、ECU(REM:リアエレクトロニクスモジュール)が「ショートが発生している」と判断し、バックライトへの電源供給を停止。
その判定が規定回数を超えてしまったことで、REMが恒久的にバックライトの電気を遮断してしまっていました。
このような場合、通常の球交換や配線修理では改善せず、REM本体を交換するしか方法はありません。

バックライト回路がシャットアウトされている状況

ISTA(BMW専用診断機)でのエラーチェックでも、バックライト回路がシャットアウトされている状況が確認されました。
LEDバルブの選定ひとつが車両コンピューターに影響を及ぼす典型例であり、注意が必要な事例です。

BMW純正新品REMの交換と初期化

修理にはBMW純正新品のREMをご用意しました。

BMW純正新品REM

REMはトランク内部に配置されており、周辺の内装パネルを取り外すことでアクセス可能です。

BMW コンピューター交換(REM)の交換

交換作業は機械的にはシンプルですが、重要なのはその後の「初期化処理」です。
通常ディーラーでREM交換を行う場合、車両全体をプログラミングしなければなりません。
その際、エンジンコンピューター(DME)にチューニングが施されている場合、プログラムが書き換わりノーマル状態に戻ってしまうリスクがあります。
今回のお客様もDMEチューニングを施されており、プログラミングによる初期化は避けたい状況でした。
ライコウでは、独自の手法によってプログラミングを伴わないREM初期化が可能です。
これによりチューニングを保持したまま、新しいREMを車載ネットワークに同期させることができます。
施工時間も短縮され、今回のケースでは交換から初期化まで含めて1時間未満で完了しました。
ディーラーでは最低でも1泊2日必要となる作業を、当店では日帰りで実現できるのが大きな強みです。

修理完了と今後の注意点

交換後、バックライトは無事に点灯するようになり、エラーメッセージも解消。

バックライトは無事に点灯
バックライトは無事に点灯

お客様にも実際にご確認いただき、安心してお帰りいただけました。
今回の不具合の要因は「高出力LEDバルブの使用」によるもので、今後は純正互換の適切なバルブを使用することをおすすめしています。
特にBMWやMINIでは、車両のECUが高度に制御されているため、規格外のバルブやパーツを装着すると誤作動を引き起こしやすくなります。
見た目や明るさを優先するあまり、不具合や高額な修理につながるケースも少なくありません。
ライコウでは、今回のようなECU(コンピューター)関連の修理をはじめ、BMW/MINI特有の電装トラブルに多数対応してきた実績があります。
純正互換性を重視した部品選定や、独自の診断・初期化技術によって、短時間かつ安心な修理を提供しています。