MINI F54 エンジンマウント＆ペンドラムサポート交換で振動改善

MINI クラブマン F54 エンジンマウント＆ペンドラムサポート交換とトランスミッションオイル点検の警告リセットを実施。振動改善と走行フィール向上の施工事例です。

車両情報

作業背景

滋賀県内よりご来店いただいた F54 クーパー（2019年式 LCI） の作業事例です。
走行中の振動増加と、メーターパネルに 「トランスミッションオイル点検」 のメッセージが表示される症状でのご相談です。

まずはエンジンマウント類の点検から着手し、劣化が確認できたため エンジンマウント＆ペンドラムサポートを純正新品で交換。
さらに、トランスミッション関連の警告表示については、MINI F系DCTで頻発する “6年タイマー” が原因でしたので適切に処置しました。

過去のマウント交換事例はこちらからご覧いただけます：
👉 https://raikopower.com/category/blog/maintenance/engine_mount/

今回も例に漏れず、エンジンマウントのゴム部分が潰れと割れが生じており、エンジンの前後揺れが大きくなっていました。
ペンドラムサポートも経年劣化によりブッシュの弾性が低下しており、交換時期となっていました。

交換後は以下の点で改善が確認できます：

ミニ純正新品パーツを使用し、取付け角度や締付トルクも規定値に合わせて調整。
交換後の試走でもフィーリングがスッキリし、お客様にもすぐに体感いただける仕上がりです。

今回の車両で表示されていた 「トランスミッションオイル点検」 のメッセージは、実際のオイル劣化とは無関係で発生することが多い警告です。

MINI・BMWの デュアルクラッチトランスミッション（DCT）搭載車両 に特有の仕様で、

このような内部タイマー方式になっています。

そのため、走行距離が少なくても 6年経過すると必ず点灯する のが特徴です。

DCT搭載モデルでは非常に多く見られる現象で、当店でも多数のリセット施工を行っています。

当店では ISTA（BMW正規診断機）を使用し、コンピューター内部のトランスミッションオイルカウンターをリセット します。

流れとしては以下の通り：

DCTのリセット作業には厳格な条件があり、

トランスミッションオイル温度が 40〜58℃ の範囲にあること

が必須です。

この温度条件を満たさないと、警告リセットのメニューがそもそも実行できません。

そのため、

という流れになります。

実際の作業時間よりも 冷却時間が必要 という点がポイントです。