
BMW 5シリーズ セダン(F10)LCI 523iのF10 ヘッドライトコンピューター初期化とLED学習の診断を行ないました。今回は運転席側のヘッドライトが水没してヘッドライトコンピューターが故障し、社外製(TMS)のコンピューターへ交換された状態で滋賀県から入庫したお車です。作業前に「社外品はほぼ動作しない可能性があること」「動作しなくても診断・作業費用が発生すること」を丁寧にお伝えしたうえで着手しました。結果としてLED学習は中断となりましたが、原因をどこまで切り分けられたのか、事実に沿ってご紹介します。


| 車種 | BMW 5シリーズ セダン(F10)LCI 523i |
|---|---|
| 年式(初年度登録) | 2013年 |
| 来店エリア | 滋賀県 |
F10 ヘッドライトコンピューター初期化とLED学習の診断

今回のお車は、運転席側のヘッドライトが水没してしまい、ヘッドライトコンピューターが故障した状態でした。お客様のほうで社外製のヘッドライトコンピューター(TMS)に交換され、その書き込み(初期化と学習値設定)をご希望でのご来店です。


社外製のヘッドライトコンピューターは商品によって品質にばらつきがあり、車両側が認識できる場合と認識できない場合があります。


今回装着されていたものは車両が認識できるコンピューターだったため、まずはコンピューターの初期化を行ないました。

初期化のあと、専用診断機ISTAでヘッドライトのLEDの学習を行ないます。ISTAは車両の状態を読み取って診断・設定を進めるためのツールです。

ところが学習を進めていくと、リングライトが一瞬点灯するものの、すぐに消灯してしまう挙動を繰り返しました。点灯が一瞬しか続かないため、LEDの学習を最後まで完了させることができませんでした。ウィンカーやロービームは正常に点灯していましたが、ハイビームが点灯せず、車両側は「アダプティブヘッドライト異常」の表示が残ったままの状態です。

この挙動から言えるのは、コンピューター本体ではなく、ヘッドライトコンピューターをヘッドライト本体に差し込む部分の端子の腐食が想定されるということです。水没の影響で端子側が傷んでいると、コンピューターを交換して初期化できても、ヘッドライト本体との接触が安定せず学習が中断してしまいます。今回はTMS本体側の不良ではなく、ヘッドライト本体側の端子(ピン)の接触不良の可能性が高いと切り分けて特定しました。その場合はヘッドライト本体の交換が必要になると思われる旨をお客様にお伝えし、今回の作業は完了としています。
社外品のヘッドライトコンピューターへの交換車は、認識できるかどうか、そして認識できても学習が通るかどうかが事前には分かりません。ライコウでは着手前に社外品のリスクと費用について丁寧にご説明したうえで診断を進め、動作しない場合でもどこに原因があるのかを切り分けてご報告するようにしています。今回のように学習が完了しないケースでも、次に何を交換・確認すべきかが明確になるため、お客様が次の判断をしやすくなります。
まとめ
- 水没でヘッドライトコンピューターが故障し、社外製(TMS)へ交換済みの状態で入庫
- 認識できるコンピューターだったため、まずコンピューターの初期化を実施
- 診断機ISTAでLED学習を試みたが、リングライトが一瞬点灯してすぐ消灯する挙動で学習は中断
- ヘッドライト本体側の端子腐食が想定され、その場合はヘッドライト本体の交換が必要と判断
- 着手前に社外品のリスクと費用を説明し、原因を切り分けてご報告
BMW 5シリーズ セダン(F10)のアダプティブヘッドライトは、初期化と学習値設定が正しく通って初めて正常に機能します。社外品への交換車や水没歴のあるお車では、コンピューターだけでなくヘッドライト本体側の端子状態まで含めた診断が欠かせません。ヘッドライトの初期化・学習や不点灯のトラブルでお困りの際は、ライコウにご相談ください。
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